エピローグ2 魔工学研究の街グルクと出合い

 アオバ達は今魔工学研究の街グルクに来ている。

 街には魔物の魔核や素材を使った発明品が売られていて店頭で実演販売しているお店もある。


 「ミラさんへのお土産何にしましょうか」

 「ミラ先生は実用性のある物よりも珍しい物が好きだからね、何か面白い発明品でも探そうか」


 三人でグルクの街を観光しながら珍しい発明品を探す、先端から小さな火が出る棒やパタパタと自動でうちわを扇いでくれる装置、何に使うのか分らない振動する細長い丸みを帯びた棒など、様々な発明品がお店に並べられており見て回るだけでも楽しい。

 しばらく街を散策していると露天商を開いている一人の少女を見つけた、そのお店の前を通り過ぎる人々は少女の発明品に見向きもしていない様だ。


 「あの子のお店見ていきませんか?露天商みたいなお店のほうが面白い発明品を売ってるかもしれませんよ?」

 「そうだね、少し見てみようか」


 お店の前で足を止めると少女は驚いた表情でアオバ達を見つめてきた。

 オレンジ色のショートカットでタレ目の大人しそうな可愛らしい顔をしている、服装は半袖にオーバーオールで年齢は16歳ぐらいだろうか。


 「あら、あなた近くで見ると可愛いわね!アオバちゃんの次くらいに!」

 「へぇ!?」

 「リリさん、変なこと言わないでください、ごめんなさい少し商品を見せてもらっても良いですか?」

 「は、はい!ど、どうぞ…」


 並べられている発明品はどれも見ただけでは使用方法が分らない物ばかりだ。


 「これはどうやって使うんですか?」

 「こ、これは自分の魔力を使わずに涼しい風を生み出す装置です、う、上に付いているこの箱の中に、ま、魔物の魔核や肉を入れるとそれに含まれる魔力を利用して下の穴から冷やされた風が出てきます…」

 「!?これ、風が出る向きを箱の内側にできる!?」

 「え、えっと、出来ますけどそれに何の意味が…」

 「すぐに作って欲しい!お願い!」

 

 この装置は肉に含まれる魔力を抜きながら冷蔵庫としても利用できる、正に一石二鳥の装置だ。


 「す、すみません、発明品が売れずお金が無くて、この装置を作る材料費が――」

 「材料費なら全額今出す!他にも必要なものがあるなら用意する!だからお願い!」

 「そ、そこまで言ってもらえるなら、よ、喜んで作らせていただきます」

 「本当!?ありがとう!私アオバっていうの!よろしくね!」

 「よ、よろしくお願いします、『ルカ・ロモシンス』です…」


 こうしてアオバの旅の目的が一つ増えたのだった。


―――――――――――――――――――――――

 食文化の無い星で作る究極の魔物フルコース編が今始ま…りません笑

 エピローグをどう書くか迷って色々書いているうちに思いついちゃったので書いちゃいました


 ちなみにルカちゃんは男の娘です!でも心は女の子です!

 そういう性同一性障害の男の娘が女性を好きになるのは百合と言えるのかという哲学的な疑問をぶつけたくていつか出そうと思っていたキャラなのですが、結局出すタイミングが無かったのでここで出してみました!

 ちなみに私は百合と言える派閥です笑


 これにてこの物語は本当におしまいです!

 今後アオバ達がどうなるかは読んでくださった皆様のご想像におまかせします!

 最後まで読んで頂きありがとうございました!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

食無き世界のゆる探求 ヒトデさん @hitode3

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ