第19話 ヒナノとバイバイ?
4色の光……まあ普通に基本の火、水、風、土だな。
その力を宿した俺は悪魔を迎え撃つ。
「いきなり何なのよ! さっきまで弱かったのに……!」
「なんだろうな? ただ少なくとも今の俺は負ける気がしない!」
俺が使ったマジックフォースは4つの魔法の力で強くなる。
つまり炎魔法による攻撃力、水魔法による受け流し、風魔法による機動力に土魔法の防御力が俺には備わっており大幅にステータスが上がっていた。
「あれー? なんでわたしたちのまほうがきかないの?」
「……?! 確かに……私の嫉妬魔法が聞いてない!」
ちなみにこれは俺は関係ない。
あの声の力で一時的に渡り合えるようにしてくれているって事だ。
「でも、馬鹿正直に伝えてやる必要もねえな」
『天獄の加護』
俺は更に一段ギアを上げた。
光魔法、闇魔法の力を使い自分を更に強化した。
「おかしい! やっぱり……その才能が憎い!」
「あぁ! 俺もお前嫌いだよ!」
―――キン!
レヴィがナイフで斬りかかってきた。
俺も光魔法で一時的に生み出した聖剣を使い打ち合う。
「しきよくまほうー! とまれ!」
アスモが魔法を使うがこれを声の力で無効化。
むしろ隙ができたアスモの右腕を切り離す。
「いたいよー!」
「子供かお前は!」
……いやほんと罪悪感湧くんだけど……
「あーもう! これで終わりだ!」
『時空砲!』
残存魔力をほぼ全て使い俺の最大火力を放つ。
しかし敵も歴戦の悪魔、ギリギリで反応し迎え撃つ。
「「合成魔法! ダークネスツインドラゴン」」
急に右頬に2つ目の口が現れたと思えば2つの声が同時に魔法を唱えた。
その威力は凄まじく俺の時空砲は打ち消された。
「なんだよそれ……!」
「あはは、これいじょうはまずいかも……」
「一旦引く!」
そう言い残し、悪魔は消え、周りの空間が壊れだした。
「あ、ちょ待てよ!」
引き止めるが俺の意識も徐々に薄れていく。
(コレまずいかなぁ、次会った時は声のサポート無しだし……)
俺が目を覚ますとそこはヒュウの家だった。
「あれ? 俺……何ともないよな?」
自分の今の状況を整理しているとヒナノが入ってきた。
「っトウマさん! 起きたんですか?!」
ヒナノが飛びついてきた。
事情を聞くと俺は倒れた後に物凄く魘されていたらしく、2人とも悪魔のせいだと思い心配していたとのこと。
「なるほどな……でも多分魔力切れで倒れただけだろう、悪魔なんか俺は見てないしな」
「それなら良かったです……でもあんまり無茶しないでくださいね!」
俺は嘘をつくことにした。
心配をかけるのもよくないし、ヒュウ達が気にしても良くないと思ったからだった。
「あ、そういえばメリーちゃん起きましたよ!」
「そうか、それは良かった!」
だからこれが正しいと俺は思っていた……
その夜、ヒナノが姿を消した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます