第149話
【超大型ハザマ施設ドリーム1オーナー、カネイリ視点】
順調だ。
ドリーム2も無事オープンし、粘っていた中小型のハザマ施設は徐々に廃業している。
やっと軌道に乗った。
後は徐々にキャンペーン終了させる。
徐々にサービスを改悪して利益を生みだして行けばいい。
今まで超大型ハザマ施設の建造、スタッフの訓練、キャンペーンで赤字を垂れ流して来たが遂に利益を生み続ける永久機関が完成する!
政府の補助金を使わずワシの金で建造した!
政府に口出しはさせない!
ドリーム1とドリーム2はワシの夢そのものだ!
「カネイリオーナー! 施設の冒険者ですが、サードプレイスに流れています」
秘書の男が慌てて入って来た。
「はあ!? あの設計が古い非効率な建物にか?」
「はい、オオタフトシがサードプレイスを助けているようで、他にも見切りのシン、高校生の上級冒険者がすべてサードプレイスに集まっています。更に」
「まだあるのか!」
「はい、特級冒険者がサードプレイスに集まっています。原因は恐らく、オオタフトシと交友の深いチュンチュンジャンプがサードプレイスに向かった影響があるかと、しかも」
「なんだ、早く言え!」
「サードプレイスは大型のハザマ施設です。政府は大型施設を潰す気はありませんので、情報戦は通用しません」
「ぐぬぬぬぬ! そうだ! オオタフトシをここに呼べばいい!」
「そう思い先ほど連絡を取ってみましたが、今は不在との事です」
「どこに行ったのだ!」
「それが……」
【フトシ視点】
俺はビーチバレーをして遊んでいた。
イベント中俺は隠れていた。
そしてマスコミがいなくなった瞬間に人工ビーチに出てきたのだ。
俺・いのり・ユイチームVSレン・リナさん・ユズキさんチームで対決する。
「おりゃああああああああああああああ!」
パアン!
「フトシ君、またボールを割りましたね」
「うむ~、手加減が難しいな、それに比べてレンはうまい。割れないように手加減している」
レンは技量が高い。
ボールが割れない程度の力でサーブを放つ。
「割る力があるのはフトシ君だけですよ」
「楽しいな。夏休みはあまり遊べなかったからさ。マスコミが来る前に楽しんでおこう!」
ユイがレシーブしたボールにきゅうがタックルをした。
「きゅうううううう♪」
きゅうがボールのようにユイに乗り、軽くレシーブされると浮き上がった。
そして俺の所に飛んでくるが、レシーブされる前に浮き上がる。
「あ、あれ?行動が読めない」
「きゅうううううう♪」
今度はいのりの胸にダイブする。
自由だな。
レイカさんが速足でやって来た。
「フトシ君、十分楽しめた?」
「はい、いいっすね! 最高です!」
「スタッフから連絡があったわ。またマスコミがやって来るわ」
「予想通りです」
俺は何度もマスコミで疲れているアピールをしているがマスコミは構わず来る。
「おほん、そこで、特級のみんなと送別会をした後、隠れて閉鎖を決めたハザマ施設を閉めに行きましょう」
「送別会、ですか?」
「ええ、特級パーティー、4本の牙が引退して、Tレックスは世界進出するわ」
日本に17人いる特級冒険者の内、8人が抜ける!
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