第135話

 レンパーティー

 ユイ・いのり・ヒトミ、そしてレイカさんも一緒にマイクロバスに乗る。


「強化合宿と同じメンバーか」

「今回は私もいます!もう置いてけぼりにはなりません!」

「プール、たのしみだねえ」


 そう言ってユヅキさんは座席を倒して睡眠モードに入った。


 レイカさんの配信でマスコミに疲れている事や、サードプレイスに行く事を言いつつ景色を楽しんだ。

 配信が終わるとレイカさんが声をかけて来た。


「お疲れ様でした」

「これって、サードプレイスにマスコミが集まってきませんか?」

「来るかもしれませんね。初日に人工ビーチで遊んじゃうのがいいんじゃないですか?」


「そうです!せっかく水着を買ったのに遊ばないともったいないです!」

「ヒトミ、下は水着のままだよね?」

「当然です」


「楽しみにしてくれると送りがいがあるわ」


 こうして楽しくサードプレイスに向かった。




【サードプレイス】


 人工ビーチ施設に入ると、すぐに男性が声をかけて来た。


「フトシ君か」

「はい、マスコミの方ですか?」

「フトシ君、違うわ。この人はハザマ施設のオーナーでゼンさんよ」

「え! ここのオーナー!」


「はっはっは、違うな。もっと小さなハザマのオーナーだ」

「空気を読まずに話しかけてきて声は大きいけど、善人よ」


「そうなんですね」

「これもご縁だ。実は、相談があって、後の話になるが、ハザマ施設を閉める事になっていて、ハザマ消滅の協力をお願いしたい」

「信頼できる人よ。急に話しかけてくるのと、声が大きい以外は本当に善人だから」

「分かりました。連絡先を交換しましょう」


 連絡先を交換するとゼンさんは俺の背中を叩いた。


 バチン!


「はっはっは!貴重な時間を使わせた。彼女と楽しんで来てくれ!」


 ゼンさんが去って行った。


「ゼンさんはキャラが濃くてハザマのオーナーの中では有名人よ。たまにテレビにも出ているわね。それよりも、着替えて中に入りましょう」


 水着に着替えてレンと一緒に人工ビーチに入った。


「来ましたね!」


 ヒトミは……家と同じ水着だ。


 ユイはオリーブ色のビキニで派手な色を避けているが、見た目が良いため目立つ。


 いのりはひもで結ぶタイプの青いビキニで大人の色気がある。


「みんな楽しんでくれているようね」


 レイカさんもひもタイプの黒ビキニでパソコンを持っている。


「失敗しました。フトシ君はフリルよりひも派でしたか。それにレイカさんと色が被っています」

「黒は、よくある色よね。所で、遊ぶ前にレン君とフトシ君にはサムネ撮影をお願いしたいわ」


 水着を来た女性が大きなトランクを持って現れた。


「ふ、ふふふふ、い、衣装があるわ、着替えて」


 トランクをガチャリと開けるとそこには白いスーツと黒いスーツが入っていた。


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