第111話
学校前にマイクロバスが止まった。
「お久しぶりです!合宿メンバー勢ぞろいですね!さあ、行きましょう」
マイクロバスに乗りこむとレイカさんがバスを発車させる。
今回もヒトミはお留守番だ。
「レイカ?配信してる?」
「してる。移動しながら説明しますね。今から国会議事堂周辺に向かいます。もし危なくなったらマイクロバスは捨てていいです。命大事にです」
「「はい!!」」
『おお!レン君とフトシ君が並んで座ってる!』
『やっと始まるか』
『なんか、皆落ち着いてるな』
『そりゃ、将来のエース候補だ。中級のハザマにはいつも潜ってるんだろ?』
「レンパーティーとユイちゃん、いのりはまとまって行動し、スケルトンのハザマを消滅させてください。消耗したら指定のホテルに自己判断で撤退して大丈夫です」
『いつもボスを倒す事は無いからな、慎重になってる感じか』
『高校生が死んだらうるさい奴も出てくるだろう』
『高校卒業してても、高校在学でも同じ命なのにな』
「……あれ?俺は?」
「フトシ君は今回、特別に1人でハザマのボス以外を倒してハザマから出るを繰り返して欲しいです」
『おお!来た!初級なのに一人でハザマに入ってよし! これだよこれ!』
『良い判断だな』
『フトシ無双が始まる予感』
「フトシ君には配信用のドローンをつけますね。危機があれば誰かが駆け付けるようにしますから」
「分かりました」
俺達は国会議事堂付近に到着した。
レンたちは他のスーツを着た男に誘導されてハザマに入って行った。
「フトシ君は私が案内しますね」
「レイカさんですか」
「すぐにあそこに入ってください」
俺はレイカさんのドローンを連れてハザマに入り砦を使った。
「お、いきなりスケルトンが100体、当たりか」
『普通は外れなんだよなあ』
『強者感が半端ない』
『強者だし』
矢の道に入って来たスケルトンが矢で倒されていく。
『あっけな!もう終わり!?』
『これを高速で繰り返してドロップ100%、そりゃ強くなるわ』
俺はすぐに砦から出て、ハザマを出る。
これの繰り返しか、いつもやっている事だ。
「次に入ります」
「フトシ君の後攻めパーティーを3倍に増やしてください」
『レイカちゃんがフトシの後続部隊を3倍に増やしとる!』
『フトシが早すぎるんだよなあ』
『ペースが早すぎる!』
『走るのも早い、動き出すのも早い、疲れる様子もない、これなら楽勝だろ』
『やっぱり、フトシがいればもっと早く終わってたんだって!』
『合間を見て魔石を食べだした!』
『水も飲んでる!』
『わかった。これ、1日中フトシが動く気だ!』
『フトシならやるで』
『継続戦闘能力は特級より高い、多分世界最強だ』
『また出て来た!』
『特級が疲れている中、ケロッとしてハザマのモンスターを狩っていくのが凄い!』
『これなら、今日中に終わる!』
『フトシはテロリストのカウンターとして最高の結果を出してる!』
俺は小休憩を挟みつつすべてのハザマにいる雑魚を倒して回った。
全部終わり、気が付けば夜中の2時で、俺はレイカさんが運転する車の中で眠った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。