第89話

 ネット掲示板ではバトルマニアの他に闇の勢力もうごめいていた。


【BL掲示板・レン君フトシ君】


 スケルトンの配信見た?

 →コレ


 画像を開くとフトシが後ろから服が破けたレンを抱きかかえる姿が映し出された。


 良き!


 ヨキ!


 良すぎる、レン君に足りなかった最後のピースが揃った


 レン君を投げ飛ばす瞬間のシチュと会話が良すぎる。

 フトシ「投げるぞ」

 レン「僕は、まだ戦えるよ」

 フトシ「もういい!もういいんだ!」

 レン「僕はまだ」


 色々妄想できる、ご馳走様です。

 フトシ「降参しろ!俺の金棒にな」

 レン「僕は、まだ耐えられるよ」

 フトシ「もういい!落ちろって!」

 レン「僕はまだ、く!」


 フトシ君が受け、レン君が責めで妄想お願いします。


 考えてみたで!

 フトシ「降参しろ!俺の金棒に落ちろ」

 レン「ふっふっふ、かわいいね。僕はまだ余裕だよ」

 フトシ「もういい!落ちろって!」

 レン「フトシ、どうしたの?もう限界なのかな?動けなくなった瞬間に僕は君を……」


 すまん、立場逆の感じでフトシ受け、レン責めでおなしゃす!

 レンはヤンデレな感じで、フトシはワイルドに見えて純粋なギャップで


 ↑要求が多いな


 だがうむ、やってみようではないか。



 ◇



 ごちそうさまでした。

 

 投げる所もいいけど、フトシ君がレン君に魔石を渡そうとして揉めてる所でも1本BL漫画が書ける気がする。

 フトシ「これはレンが倒した魔石なんだって!」

 レン「僕は、そんなに倒してないよ。それにみんなが倒した分もあるんじゃないかな?」

 フトシ「はあ?レンはあいつらの命を救ったんだ。貰っとけって、慰謝料代わりだ」

 レン「それは良くないよ」

 ↓

 からの分からせ展開


 速報。

 筆が速いで有名なBL漫画家、ハヤテさんが呟いてた

『レン×フトシでイメージが沸き上がった。カラー無し、早さ重視なら3日で作品が出来そう。今日の睡眠時間は3時間で良いわ』


 きた!


 始まった!


 毎日発売日をチェックするわ!


 BL掲示板は違う角度からフトシを認知しつつあった。





【テレビの速報】


 アナウンサーが原稿を読み上げる。


「今回のスケルトン被害はハザマ発生から10年を除いて過去最大です」


「今までの経緯を振り返ります。ご覧ください、スケルトンのハザマが人里離れた山奥に大量発生しました。その画像がこちらです」


 画面には無数のハザマが光を放っていた。


「ハザマからスケルトンが溢れ、フェイズ1が発生しましたフェイズについて説明しますと」


 フェイズの表が映し出された。

 日本への影響をメインで書かれている。



 フェイズゼロ この世界にモンスターが出てこない


 フェイズ1   モンスターがこの世界に出てくる


 フェイズ2   ダンジョンの発生


 フェイズ3  ダンジョンコアから特級モンスターが発生


「このように、フェイズゼロはハザマ施設にある通常のハザマです。そこからハザマを放置すると、フェイズ1、ハザマからモンスターが出てくるようになります。今はフェイズ2、ダンジョンの発生が危険視されている状態です。はい、話を戻します」



「ハザマの発生とフェイズ1が確認された後、偶然居合わせた強化合宿の選抜メンバーがスケルトンの群れを倒したのち、住民、選抜メンバー、およびその教員は無事避難しました。その後入れ替わるように、高校在学中を除く中級以上の冒険者が要請を受けて各自現場に向かいましたが、ここで事件が発生しました。この映像をご覧ください」


 大量のスケルトンが群れを作り迫って来る。


「スケルトンとの戦いで多数の犠牲を出した模様です。尚、冒険者の犠牲者はハザマ発生後10年を除いて過去最大となります。専門家によれば今回の被害により、日本にいる上級冒険者と中級冒険者の約半数が犠牲になると予想されています。正確な犠牲者数はまだ不明との事ですが、今後も引き続き皆様に情報をお届けしていきます」


 スケルトンの討伐は失敗し、多くの中級・上級冒険者が犠牲となった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る