第76話
【次の日・学校前ハザマ】
俺・ユイ・アマミヤ先生の3人で施設前に来た。
ここは中級モンスターが出るハザマを多く管理している。
ゴウタさんの施設より規模が大きい。
金庫のような二重扉が横にずらっと並び、その前には受付があった。
俺が受付を済ませている間、アマミヤ先生とユイが男性冒険者に見られていた。
「ユイとアマミヤ先生は目立つな」
「オオタも目立っているぞ?」
「そうだよ」
「いやいやいや、俺は目立たないって」
「「目立ってる」」
「それより早く行こう。今日はユイにスキルを見せるからな。でも、他の人には秘密で頼むぞ」
「秘密だ」
「う、うん」
「おっし!行こうか!」
ゴウタさんの施設と違い金属の扉をくぐり、次の扉をくぐってからエレベーターで地下に降りる。
地下室には無数のハザマが光っていた。
「確認な、俺が魔法陣を出したらそれに入ってくれ」
「大丈夫、マイルームと同じだよね?」
「そうだ、おし、行こう」
3人でガーゴイルのハザマに入った。
7体のガーゴイルが俺達を睨んで構えた。
ガーゴイルはベビーガーゴイルの進化タイプで人と同じくらいの大きさだ。
「砦!」
3人で矢の道にワープした。
矢の道にガーゴイル7体が入って来るとユイが矢を撃つ前に7体すべてに矢が放たれてすべて魔石に変わった。
「え?」
「おし、魔石7つか、ユイ、アマミヤ先生、俺の順で魔石を分配な、あ、でも杖がドロップしたらどうしようか?」
「ちょ、ちょっと待って、マイルームから変わりすぎてて、全部ドロップしたし、1撃ってなに!矢が10本出たよ!?」
「ツムギ、言いたいことは分かる。オオタ、まずは砦を案内するのとドロップ率について説明しよう」
「いや、でも、見たまんまで特別な事はそんなにないです。さらっと見て貰って、今日は軽めにハザマを100はこなしたいです」
「軽めに100!」
「オオタ、まずは説明をしよう。オオタのスキルは情報量が多い。第一階層からプライベートルームまですべて回ろう」
俺はユイに説明をした。
第一階層 ハザマの部屋 いくつものハザマが並ぶ ハザマ浸食でハザマを消滅させることでモンスターを砦に出現させる。
第二階層 矢の道 1秒に1回10発の矢を放つ 横10m×高さ10m、長さ1キロの道。
第三階層 門の部屋 10×10×10メートルの立方体内部 6面すべてに門のゴーレムがいて金棒でモンスターを倒す。
第四階層 闘技場 13体のシャドーと1体のテスラゴーレム。テスラゴーレムは雷を帯びており体長5メートルある。
第五階層 プライベートルーム オート浄化機能付き キッチン・トイレ・バス・電気・ネットも使える
「す、すごい!ドロップ100%でゴブリン系のハザマを召喚浸食できるのに、何でここに来たの?」
「それは、ヒトミに素材を渡す時にある程度ハザマに潜っていないと不自然だからな。このスキルは秘密だし」
「オオタはツムギならば安心だと判断して秘密を打ち明けた。これは秘密だ」
「レンにすら言っていない秘密だ」
「……レンにも。うん、分かった。でも、魔石は貰えないよ。だってこれはフトシの力だから」
「でも、3人でハザマに行って倒したら山分けが基本」
「貰えないから」
「な!」
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