第28話

 ビショップのハザマは目立たないようにシートで覆って隠してある。

 まだ見つかってはいない。



 毎日ハザマを狩って魔石を食べ続け、新しいスキルを覚えた。

 そのすぐ後に角が2本生えたゴブリンが2体現れた。


 大楯と重鎧、剣を持ったゴブリン。


 そしてもう1体は双剣を持ち素早い個体だ。


 偽タンクと偽ファイターか。

 100のゴブリンと共にマイルームに乗り込んできた。

 偽ファイターの移動速度が早い。


 雑魚ゴブリンを追い越して迫って来る。

 俺は門を開けた。

 シャドーランサーと俺で一気に倒すのだ!


 偽ファイターが部屋に入った瞬間に門を閉めて閉じ込めた。


「ダブル!」

 

 2つの魔法陣からアローが放たれ、更に2体のシャドーランサーと俺で偽ファイターを包囲して攻撃する。


「おりゃあああああああああああああああ!」


 偽ファイターがあっけなく霧に変わった。

 俺はすぐにドロップした魔石を食べた。

 力が大きく増すのを感じた。


 偽タンクは動きが遅く、一番後ろをのそのそと歩いてくる。

 今の内にアローで雑魚ゴブリンを倒す!


 だが、新スキルだけは偽タンクに使う。

 新スキルはアローと違い、攻撃間隔は1分に1度と長い。


 だがその分威力が高い。


「行け!新スキル、テスラ!」


 強力な雷撃が偽タンクを直撃する。

 テスラは1分に1回しか攻撃出来ないが、その分威力が高い。

 雑魚ゴブリンにテスラを使えばオーバーキルでゴブリンが魔石に変わる。


「やった!ヒットだぜえええ!、ん?」


 タンクは倒れることなく歩き続ける。

 くそ!ダメか!

 テスラはダブルの効果を受けない。


 今の内に雑魚を倒す!

 最後の部屋に迫った雑魚ゴブリンを俺とシャドーランサー、アローで倒した後、アローで偽タンクを攻撃する。


 2発目のテスラが偽タンクに直撃するがそれでも倒れない。

 こいつは、倒れないのか!

 ダメージが通っているのか?

 じわじわ、じりじりと距離を詰められ汗が流れる。


 門を閉めて防御態勢に入るが、タンクは門を斬りつけ続ける。

 うわああ!怖い怖い!


 さっきからテスラを2発当ててアローで攻撃を続けているのに怯む様子がまったく無い。


 ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!


 門を攻撃する音が部屋に響く。


 アローの攻撃が続き、3発目のテスラが偽タンクに直撃した。

 まだ倒れないのか!


 1つめの門が突破された。

 次の門を壊されたら侵入される!


「く!門を開ける!」


 俺は門を開けてタンクの金棒を振り続けた。


「おりゃあああああああああ!」


 ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!


 重い金棒で殴っても重鎧と大楯で中々攻撃が通らない。


 ドスン!


 タンクが倒れて魔石に変わった。


「はあ、はあ、おわ、終わった?……おっしゃあああああああ!勝ったあああああ!!!」


 なんだ、ダメージは通っていたんだ。

 効いていないわけじゃない!


 俺は魔石を拾って飲み込んだ。

 そろそろ頃合いだ。

 明日は偽ビショップだ!




【次の日】


 俺はビショップのハザマに乗り込み、マイルームを出すが入ってこない。

 俺はマイルームを消し、敵の拠点に突撃した。


 門を破壊して中に入り、ゴブリンを1撃で葬った。


 偽ビショップに向かって走ると魔法の盾が連続で出てきた。

 俺はジャンプで盾を飛び越えて偽ビショップの脳天を狙った。

 だが偽ビショップが上に魔法の盾を発生させた。


 俺は魔法の盾を1撃で破壊してビショップに攻撃した。

 偽ビショップが頭を攻撃されてよろめいた。


 振りかぶって何度も連撃を加えるとビショップはあっけなく倒れた。

 ビショップの魔石を拾って飲み込むと、徐々にハザマが消えていく。


 その後、毎日ハザマに乗り込んで消滅させていくと偽マジシャンが現れたが、マイルームに乗り込んで来るとアローであっけなく倒れた。


 偽4騎士と偽クイーンは倒した。

 俺の力が増している!

 ドロップ率も上がっている。


 この調子で入学シーズンになる前にダイエットを成功させる!

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