第3話 能力値・技能・戦闘などの基礎ルール

※演出上、ここに入れてあるだけで無理に読む必要はありません。むしろ二万字近くあるので飛ばすことを推奨します。読まなくても特に支障はない部分です。


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能力値その他の用語

「HP」

 ヒットポイント。耐久*3+クラス特典+レベルアップ分。スキルや装備でも変動。最低値は0。0になると戦闘不能になる。HPが0の状態でさらに攻撃を受けると「生還技能」を行使する。失敗すると死ぬ。なお、ルシラドグー大陸の生物はダメージを受けても負傷しない。より正確に言えば、怪我をしても立ちどころに再生・復元するため、いっさい傷が残らないのである。


「MP」

 メンタルポイント。精神*3+クラス特典+レベルアップ分。スキルや装備でも変動。スキルの使用に必要。最低値は0。


「RL」

 リリースレベル。人間の場合はCLの合計値がそのままRLになる。一部のスキルにも関係する。ルシラドグー大陸の生物は基本的にRLを有するが、一部の生物(微生物や菌類、それとルシラドグー大陸基準で小動物に分類される生き物など)はRLを持たない。

 なお、種族を問わずRL最大値は100である。


「CL」

 クラスレベル。修得しているクラスのレベルを示す。一部のスキルにも関係する。最大値は20で、20になった時点でそのクラスはマスターとなる。マスターしたクラスのスキルを新たに覚えたり、SLを上昇させたりすることはできない。CL1になった際、クラス特典が入り、HP、MP、特定の能力値が上昇する。


「SL」

 スキルレベル。修得しているスキルのレベルを示す。最大値はスキルによって異なる。


「スキル」

 アクティブスキル、パッシブスキル、アシストスキルの三種類がある。自分のクラスのスキルでないと覚えられず、SLも上げられない。


「レベルアップ」

 RLが1上昇するごとに、クラスに応じてHPとMPが上昇する。また、任意の能力値を上昇させ、さらにスキルを修得することができる。レベルアップに必要な経験値はRL*80である。


「能力値上昇」

 RLが1上昇するごとに、能力値上昇点を得る。能力値上昇点は、RL1からRL20までは4点、RL21からRL40までは6点、RL41からRL60までは8点、RL61からRL80までは10点、RL81からRL100までは12点である。

 RLが上昇した際、この能力値上昇点を任意の能力値に割り振る。ただし、一つの能力値に割り振れるのは2までである。たとえば4点の場合、二つの能力値に2ずつ、もしくは三つの能力値に2,1,1、または四つの能力値に1ずつ割り振る、というパターンになる。

 6点、8点と数字が変わっても同様である。もっとも、最大値の12点の場合、六つの能力値すべてが2ずつ上昇するため、選択の余地はないが。


「スキルの修得」

 RLが1上昇するごとに、スキルを修得できる。スキルの修得は1レベル分のみで、新たにひとつ覚えるか、すでに修得しているスキルのSLを1上昇させるかの二択になる。


「種族値」

 種族ごとの、RLが1だった場合の能力値を示す。クラス特典や能力値上昇点による上昇をのぞいた数値を指す。なお、RLが0であった場合、能力値は種族にかかわらずオール1となる。


「クラス特典」

 そのクラスを修得した際(つまりCLが0から1になったときのみ)、HPとMP、クラスごとに指定された能力値が上昇する。


「クラス」

 基本的に修得できるクラスはひとつだけであり、途中で変更することはできない。ただしクラスチェンジすれば別のクラスになることができる。


「クラスチェンジ」

 CLが20になった状態でレベルアップすると、クラスを変更することができる。一部のクラスは条件を満たさないとなれない。また、クラスチェンジしても、すでに修得しているクラスやスキルは失われない。


「スキルと能力値上昇点の振り直し」

 RL*4の経験値を消費することで、修得したスキルと能力値上昇点によって上昇させた能力値を振り直すことができる。変更できるのはスキルと能力値上昇点によって上昇させた能力値のみで、クラスを変えることはできない。


「経験値」

 レベルアップ、またはスキルと能力地上昇点の振り直しで消費する。獲得するためには一定の修練を行なうか、敵を打ち倒す必要がある。


「修練による経験値」

 一定の修練をした際に経験値を得られる。二刻(四時間)の訓練を行ない、乱数(3d6)を振る。出目がそのまま経験値になる。特殊技能やクラス経験値と異なり、通常の経験値は二刻(四時間)の修練を行なうたびに得られる。一日は二十四時間であるから、休みなく続ければ一日に六回である。

 ただし、不眠や空腹などの状態異常を受けると乱数が減少するため、ぶっ続けに行なうのは非効率であるとされる。


「敵の撃破による経験値」

 敵を打ち倒すことによっても経験値は得られる。この場合の経験値は、相手の能力値合計を八で割ったものである。相手の能力値が高いほど多くもらえるため、基本的に高レベルであるほど効率がよい。

 ただし、いくつか条件を満たす必要がある。まず、同種族(人間同士、動物同士、幻獣同士など)で戦っても経験値は得られない。また、経験値を得られるのは一度きりで、同じ敵を二度三度倒しても経験値は得られない。

 さらに敵の撃破による経験値には制限がかけられており、一日に自分のRL*4までしかもらえない。たとえば自分のRLが1なら、どれだけ戦おうと一日に四点しか得られない。一方で、RL99なら一日に三九六点まで得られる。このため、高レベルになるほど修練よりも敵と戦ったほうが高効率となる。


「能力値」

 筋力、魔力、器用、敏捷、耐久、精神のこと。RL0の場合、能力値はすべて1である。


「筋力」

 物理ダメージに関係。跳躍技能などにも使用。種族値+クラス特典+能力値上昇点+スキル。装備でも変動。最低値は1。


「魔力」

 魔法ダメージに関係。直感技能や調査技能などにも使用。種族値+クラス特典+能力値上昇点+スキル。装備でも変動。最低値は1。


「器用」

 クリティカルに関係。解除技能や隠匿技能などにも使用。種族値+クラス特典+能力値上昇点+スキル。装備でも変動。最低値は1。


「敏捷」

 行動力に関係。潜伏技能や尾行技能などにも使用。種族値+クラス特典+能力値上昇点+スキル。装備でも変動。最低値は1。


「耐久」

 HPと物理防御力に関係。耐性技能や生還技能などにも使用。種族値+クラス特典+能力値上昇点+スキル。装備でも変動。最低値は1。


「精神」

 MPと魔法防御力に関係。能力解析技能などにも使用。種族値+クラス特典+能力値上昇点+スキル。装備でも変動。最低値は1。


「物理攻撃力」

 筋力+装備品+スキル+陣形で決定。最低値は0。


「魔法攻撃力」

 魔力+装備品+スキル+陣形で決定。最低値は0。


「会心力」

 器用+装備品+スキル+陣形で決定。最低値は0。


「行動力」

 敏捷+装備品+スキル+陣形で決定。最低値は0。


「物理防御力」

 耐久+装備品+スキル+陣形で決定。最低値は0。


「魔法防御力」

 精神+装備品+スキル+陣形で決定。最低値は0。


「装備品」

 武器、防具、装飾品の三種類があり、それぞれひとつだけ装備することができる。装備品は所持品数には含めない。武器、防具、装飾品は装備しなければ効果を発揮しない。持っているだけならば、それらはアイテムと同じ扱いとなる。

 なお「黄金の――」や「白銀の――」とついている装備アイテムは、上級クラスのCLを持っていないと装備することができない。


「所持品数」

 異空間にしまっておけるアイテムの総数。筋力*2の数だけアイテムを収納することができる。複数のアイテムを袋やかばんなどに入れてひとまとめにし、一個のアイテムとして所持することも可能で、その場合は一〇〇黄金掌(十八万リットル=一八〇キロリットル)以下の容量であることが条件となる。

 所持品として持っているアイテムは、所有者の意志に応じて自由に使うことができる。防具を瞬時に交換するなども可能だが、一個のアイテムとして複数の品をまとめている場合は自由に使えない。

 なお、アイテムとして所持できるものには制限がある。RL0(能力値オール1)の人間が持ち運べるものが条件であり、持ち運べないものは所持できない。筋力1の場合、おおよそ一〇〇黄金身(八万トン)までなら持ち運べるので、それ以下の重量であることが条件となる。

 また、原則として異空間にしまえるものは無生物に限られる。ただし、死体や一部の生物(菌類や微生物など)は例外である。

 なお、所持品として異空間にしまっておけるアイテムは他人に盗まれることはないが、戦闘に敗北した場合、奪われてしまう可能性がある。


「所持金」

 持っているお金。基本的に制限なくいくらでも所持することができる。が、戦闘で敗北した場合、所持金を奪われる形になるため、あまり大金を持ち歩かないのが普通である。統轄管理局に預けて、必要に応じて引き出す形をとるのが一般的である。


「乱数」

 通常技能の使用をはじめとして、あらゆることに用いられる数字。基本的には3d6(六面ダイス三個を振って出目を合計)で決定される。ただし状態異常によって減る。


「達成値」

 通常技能の成否を決めるもの。基本的には該当する能力値+修正値+乱数、または該当する特殊技能レベル+修正値+乱数で算出される。最低値は0である。


「フェッルム」

 お金の単位。鉄貨一枚で1フェッルム。青銅貨一枚で10フェッルム。白銀貨一枚で100フェッルム。黄金貨一枚で1000フェッルム。読み方はそれぞれ「てっか」「せいどうか」「はくぎんか」「おうごんか」である。


「紀元」

 乱数が導入された年を紀元一年としている。乱数歴、乱数紀元。現在は乱数歴三〇一八年である。


「暦」

 一年は鉄の月、青銅の月、白銀の月、黄金の月に分かれている。一ヶ月は一〇〇日で月の満ち欠けも一〇〇日。したがって一年は四〇〇日である。半月は五十日を示し、四半月が二十五日を示す。また、曜日がないため一週間という単位はない。


「時間」

 一日が鉄、青銅、白銀、黄金に分かれ、これらがさらに上刻、中刻、下刻の三つに分かれている。「鉄の中刻」「青銅の上刻」などと使う。

 なお、すでに時計があるため定時法である。時計は秒針と長針がなく、短針のみ。一日を四分割する鉄、青銅、白銀、黄金の時間は、それぞれ六時間を示す。

 おおむね鉄が午前六時から正午、青銅が正午から午後六時、白銀が午後六時から午前零時、黄金が午前零時から午前六時を示す(ただしルシラドグー大陸の一日は二十四時間よりほんの少し長い)。

 また、上刻、中刻、下刻はそれぞれ二時間を表す。このほか、一刻、半刻、四半刻という言い方もある。

 一刻は二時間、半刻は一時間、四半刻は三十分を意味する。同様に二刻は四時間、三刻は六時間、四刻は八時間を意味する。

 これより細かい単位として、一厘刻(一分十二秒=七二秒)、一糸刻(〇・七二秒)などがあるが、一般的に使われることはほとんどない。


「種族」

 人間、宝獣、動物、幻獣、魔獣、竜、巨人、亡者の八種族に大別され、そこからさらに細かく枝分かれしている。CLを持つのは人間だけであるが、RL自体はほかの種族も持っている。


「八大国」

 人間の国のなかでも、特に国力の高い八つの大国のこと。ティーオン王国、ギラーブ共和国、ヤーレフ王国、ティセルフォ共和国、ルドルバ王国、ダルクス王国、グーリッフ王国、マンハルート王国を指す。


「度量衡」

 単位は長さがはい、重さがしん、体積がしょう、広さがである。通常はそれぞれの単位に鉄、青銅、白銀、黄金をつけて表す。


「長さ」

 一鉄背が1.5センチメートル、一青銅背が150センチメートル=1.5メートル、一白銀背が150メートル、一黄金背が15000メートル=15キロメートルを表す。これより下の単位は、一分背=1.5ミリメートル、一厘背=0.15ミリメートル=150マイクロメートル、一毛背=15マイクロメートル、一糸背=1.5マイクロメートル……などと使っていくが、百分の一が基本なのでもっぱら厘背や糸背が使われる。


「重さ(質量)」

 一鉄身が800グラム、一青銅身が80キログラム、一白銀身が8トン、一黄金身が800トンを表す。こちらも下の単位は一分身=80グラム、一厘身=8グラム、一毛身=0.8グラム=800ミリグラム、一糸身=80ミリグラム……と使っていくが、長さと同じく百分の一ずつが基本であるため、もっぱら厘身や糸身が使用される。


「嵩(体積)」

 一鉄掌が1.8ミリリットル、一青銅掌が180ミリリットル、一白銀掌が18000ミリリットル=18リットル、一黄金掌が1800リットル=1.8キロリットルを表す。こちらも下の単位は百分の一ずつが基本なので、一厘掌=0.018ミリリットル=18マイクロリットル、一糸掌=0.18マイクロリットル……と使っていくのが一般的である。


「広さ」

 一鉄臥が3平方メートル、一青銅臥が300平方メートル=3アール、一白銀臥が300アール=3ヘクタール、一黄金臥が300ヘクタール=3平方キロメートルを表す。下の単位はやはり百分の一単位で、一厘臥=0.03平方メートル=300平方センチメートル、一糸臥=3平方センチメートル……と使っていくのが一般的である。




通常技能など

 能力値を使用する技能。対応する能力値+乱数で達成値を算出し、目標値に達していれば成功となる。達成値0が最低値であり、マイナスになることはない。アイテム等により、修正値が加わることもある。その場合は能力値+修正値+乱数が達成値となる。

 通常技能の中には対決する(互いの達成値を比べ合う)ものも存在する。その場合、達成値が高いほうの勝利である。同値は再対決となり、決着がつくまで能力値+乱数で戦うことになる。

 乱数は3d6(3から18。六面ダイス三個を振って、出目を合計する)であるが、状態異常によって減少する。なお、通常技能に自動失敗は存在しない。同様に自動成功も存在しないが、一部例外がある。

 また、目標値によっては通常技能自体が省略されて成功または失敗扱いとなる場合がある。具体的には固定値(能力値+乱数の最低値)が目標値を超えている場合、もしくは最高達成値が目標値に届かない場合である。

 能力解析技能を例に取ると、相手のRLと自分のRLが同じ場合、目標値は0であるから固定値で成功となり、通常技能は省略される。逆に相手のRLが100、自分のRLが0(能力値オール1)の場合、目標値は100となり、さらに魔力も1であるため装備などの補正を使っても通常は成功しない。この場合もやはり省略となる。

 もちろん対決する(達成値を比べ合う)タイプの通常技能でも同様のことは起こりうる。もし両者の最高達成値と最低達成値(スキルやアイテムの使用、陣形なども含む)に差があって成功しない場合、通常技能は省略される。




「目標値の目安」

 達成値は対応する能力値+修正値+乱数で算出されるため、基準となる能力値の高さで成功率が変わる。乱数による成功率は、おおよそ次のとおり。なお、状態異常は受けていないものとする。

出目3以上、100%

出目4以上、99.54%

出目5以上、98.15%

出目6以上、95.37%

出目7以上、90.74%

出目8以上、83.8%

出目9以上、74.07%

出目10以上、62.5%

出目11以上、50%

出目12以上、37.5%

出目13以上、25.93%

出目14以上、16.2%

出目15以上、9.26%

出目16以上、4.63%

出目17以上、1.85%

出目18以上、0.46%

 仮に目標値が15の場合、該当する能力値が1しかないなら出目14以上が必要となり成功率16%である。能力値が5であれば出目10以上で成功なので62%、10あれば出目5以上なので98%を超える。該当する能力値が12以上の場合、状態異常がないなら100%成功である。

 むろん、3d6なので出目19以上は存在しない。したがって、出目19以上が求められる場合は乱数を振ることなく失敗が確定している。




「会心技能」

 クリティカル時に使用する技能。会心力+乱数の分だけダメージ、もしくはダメージ軽減に加算する。さらにこの技能使用時の乱数の出目が13以上だった場合のみ、スマッシュが発生する。スマッシュした場合、物理ダメージなら筋力を、魔法ダメージなら魔力を、ダメージ軽減で物理防御なら耐久を、魔法防御なら精神を加算する。


「クリティカル」

 攻撃時に一定確率で発生する。通常時は乱数で15以上を出した場合である。ただしスキルや陣形などによって、クリティカルが発生する乱数は変動する。クリティカルが出た場合、会心技能を使用することができる。


「スマッシュ」

 会心技能を使用した際に一定確率で発生する。通常時は乱数で13以上を出した場合である。ただし、スキルの効果によってスマッシュが発生する乱数は変動する。スマッシュが出た場合、物理ダメージなら筋力を、魔法ダメージなら魔力を、ダメージ軽減で物理防御なら耐久を、魔法防御なら精神を加算する。


「能力解析技能」

 対象の能力を解析する技能。精神。目標値は対象のRL-自分のRL。成功した場合、対象の名前や性別、年齢、種族、RL、CL、HP、MP、能力値、修得スキル、装備品、所持品、所持金、特殊技能などがわかる。会心力、行動力、攻撃力、防御力といった数字も判明する。この技能は対象を認識していないと使うことができない。

 なお、通常は省略されているが、本人の生年月日や出生地のほかに、両親、祖父母、曽祖父母、高祖父母のフルネームや種族、出生地、生年月日などの情報も記載されているため、血縁関係もこの技能で把握できる。


「跳躍技能」

 垂直跳び。主に壁などの障害物をジャンプして飛び越える際に使う技能。筋力。目標値は障害物の高さによって変わる。高さが一白銀背(一五〇メートル)増えるごとに目標値が1ずつ上がっていく。十白銀背(一五〇〇メートル)の高さで目標値10である。ただし、ロープなどを使って登る場合は自動成功である。

 なお、走り幅跳びの場合は十白銀背(一五〇〇メートル)増えるごとに目標値が1ずつ上がる。


「破壊技能」

 なんらかの物体を破壊するときの技能。筋力または魔力を使用する。目標値は破壊する対象によって変化する。基本的に二度三度と繰り返すことで目標値が下がっていくが、例外も存在する。


「直感技能」

 なんらかの異変や身の危険を感じ取れるかどうかの技能。魔力。


「調査技能」

 何かを探したり調べたりする技能。魔力。基本的に目標値で行なわれる。ただし隠匿技能や潜伏技能を見破る際は相手の達成値との対決になる。


「解除技能」

 なんらかの仕掛けを解除するための技能。器用。目標値は対象によって異なる。


「隠匿技能」

 何かを隠しておく際に使用する技能。器用。探す側は調査技能を使用する。


「潜伏技能」

 身を隠すときの技能。敏捷。相手側の反応次第で対決に使用される技能が異なる。相手が対象(潜伏技能を使った者)を探しているなら調査技能、探していないなら直感技能での対決となる。


「尾行技能」

 相手に気づかれることなく、対象を追いかけるときに使う技能。敏捷。相手側は直感技能。


「奇襲技能」

 対象に不意打ちを仕掛ける際に使用する技能。敏捷。相手側は直感技能。成功すると不意打ちをすることができる。この技能は代表者をひとり決めて、その人物が達成値を算出する。ただし直感技能を使う側は全員で技能を使用し、ひとりでも成功していれば不意打ちは受けない。

 また、相手の存在を認識できているなら、遠距離から技能を使うことも可能である。その場合、距離が離れるほど達成値が下がる。一白銀背(一五〇メートル)離れるごとに奇襲技能に-1の修正値が入る。


「逃走技能」

 逃げるときに使う技能。敏捷。相手からの妨害がない場合、逃走は自動的に成功する。逃走される側は、全員で妨害を行なってもよい。その場合、逃走する側は一度だけ達成値を算出し、妨害する側は個別に達成値を出す。全員に勝たなければ逃走できない。

 この技能の達成値は、通常とは異なる方法で算出する。まず、敵味方で敏捷能力値を比較する。差が9未満ならばそのまま、9以上あった場合は9差であるとして計算し、再使用するたびに能力値の差が解禁されていくものとする。

 仮に自分の敏捷が5、敵がそれぞれ10、15、20の敏捷であったとする。この場合、敏捷10は差が9未満なので通常どおり達成値を出す。15と20は差が9以上なので、一回目は敏捷14(9差)として達成値を出す。二回目は敏捷15(10差)である。三回目は敏捷15は15のままで、敏捷20は16(11差)として算出する。


「生還技能」

 HP0で戦闘不能になったあと、さらにダメージを受けたときに使用する。耐久。失敗すると死亡する。受けたダメージがそのまま目標値になる。このときダメージ軽減は有効である。ダメージを受けなかった場合、この技能は使用されない。


「耐性技能」

 肉体に悪影響を及ぼすものに対して抵抗する技能。耐久。成功すると影響を受けない。もしくは受けていた悪影響が消える。目標値は悪影響の度合いがどの程度かによって変わる。


「治療技能」

 状態異常・毒物と状態異常・病気を回復させる技能。精神。アイテム「治療薬」を消費する。ただし、アシストスキル「癒しの光」または「聖なる光」を修得している者は治療薬なしでこの技能が使える。成功すると状態異常が消える。目標値は対象が受けた毒や薬、病気の進行具合によって変わる。


「精神技能」

 精神に悪影響を及ぼすものに対して抵抗する技能。精神。成功すると影響を受けない。もしくは受けていた悪影響が消える。目標値は悪影響の度合いがどの程度かによって変わる。


「状態異常・不眠」

 眠らない状態が丸一日つづくと、乱数が2d6(六面ダイス二個、2から12)になる。二刻(四時間)の睡眠をとることで、この状態異常は消える。なお、ルシラドグー大陸の生物は、睡眠をとらなくても死ぬことはない。状態異常によって弱体化するだけである。


「状態異常・視覚」

 光のない暗闇や目隠し、もしくは濃霧や煙幕などで視覚が制限されている場合、乱数が2d6(六面ダイス二個、2から12)になる。暗闇の場合はランタンなどで明かりを確保することで、目隠しの場合は解除技能によって視界を確保することで状態異常を消せる。濃霧や煙幕の場合、その範囲から逃れることで状態異常を解消することができる。


「状態異常・水中」

 海や川など、水のなかにいる場合は乱数が2d6(六面ダイス二個、2から12)になる。この状態異常は、水中に一刻(二時間)以上いると発生する。ただし、水棲生物はこの状態異常を受けない。この状態異常は、水中から出ることで消える。なお、ルシラドグー大陸の生物は、水中に何日いようと死ぬことはない。状態異常によって弱体化するだけである。


「状態異常・陸上」

 人間をはじめとした陸上動物には無縁の状態異常。魚類などの水棲生物が、陸に上がって一刻(二時間)以上経った場合に受けるものである。乱数が2d6(六面ダイス二個、2から12)になる。水中に戻れば、この状態異常は消える。なお、水棲生物は陸上に何日打ち上げられていようと死ぬことはない。状態異常によって弱体化するだけである。


「状態異常・拘束」

 ロープや鎖などで手足を拘束され、まったく身動きできない状態だと乱数が2d6(六面ダイス二個、2から12)になる。さらに解除技能または破壊技能以外の行動が取れなくなってしまう。解除技能または破壊技能で自身を拘束している鎖やロープなどを取り外すことで、この状態異常は消える。


「状態異常・空腹」

 丸一日(二十四時間)以上、食事をしていないと乱数が2d6(六面ダイス二個、2から12)になる。食事をとれば、この状態異常は消える。なお、ルシラドグー大陸の生物は、食べ物をいっさい口にしなくても死ぬことはない。状態異常によって弱体化するだけである。


「状態異常・疲労」

 疲れすぎると乱数が2d6(六面ダイス二個、2から12)になる。一日に四刻(八時間)の睡眠を取ることで、この状態異常は消える。二刻+二刻など分割して睡眠をとってもダメなので注意が必要である。なお、ルシラドグー大陸の生物は、どれだけ疲労しても死ぬことはない。状態異常によって弱体化するだけである。


「状態異常・毒物」

 肉体に悪影響を与える薬や毒を摂取し、なおかつ耐性技能に失敗してしまった場合、乱数が2d6(六面ダイス二個、2から12)になる。治療技能または耐性技能に成功することで、この状態異常は消える。失敗した場合、一刻(二時間)以上の時間が経過していれば、また技能を使用することができる。さらに技能を使用するたびに目標値が1ずつ下がっていく。二日酔いなどもこの状態異常に該当する。なお、ルシラドグー大陸の生物は毒や薬で死ぬことはない。状態異常によって弱体化するだけである。


「状態異常・精神」

 精神的にひどく動揺する事態に遭遇し、なおかつ精神技能に失敗してしまった場合、乱数が2d6(六面ダイス二個、2から12)になる。治療技能または精神技能に成功する、もしくは原因そのものを取り除くことでこの状態異常は消える。失敗した場合、一刻(二時間)以上の時間が経過していれば、また技能を使用することができる。さらに技能を使用するたびに目標値が1ずつ下がっていく。なお、洗脳や催眠、幻覚、記憶操作などもこの状態異常に該当するが、ルシラドグー大陸の生物には効かないため、本当の意味で対象の意識や記憶を操作することはできない。あくまでも状態異常によって弱体化するだけである。


「状態異常・病気」

 なんらかの病原体に感染し、なおかつ耐性技能に失敗してしまった場合、乱数が2d6(六面ダイス二個、2から12)になる。治療技能または耐性技能に成功することで、この状態異常は消える。失敗した場合、一刻(二時間)以上の時間が経過していれば、また技能を使用することができる。さらに技能を使用するたびに目標値が1ずつ下がっていく。過労なども該当する。なお、ルシラドグー大陸の生物は病死しない。病気になっても、状態異常で弱体化するだけである。


「状態異常・多重」

 ふたつ以上の状態異常を同時に受けている場合、乱数が1d6(六面ダイス一個、1から6)になる。それぞれの状態異常を解消することで、この状態異常は消える。


「睡眠回復」

 二刻(四時間)眠ることで、HPとMPが最大値まで回復し、さらに状態異常・不眠を打ち消す。なお、睡眠が途切れ途切れだとHPとMPが回復せず、状態異常・不眠も打ち消せない。連続して四時間以上の睡眠をとる必要がある。


「蘇生の儀式」

 後述の蘇生技能を行なうこと。一般に神殿で執り行う行為を指す。費用は25000から125000フェッルムだが、自前で黄金の宝玉を用意している場合は5000フェッルムで蘇生の儀式をしてもらえる。死んだ魂はあの世へ行き、やがて輪廻転生される。あの世にいる期間は四年程度。輪廻転生してしまったら、当然ながら蘇生はできない。必要とあらば、場所だけ借りて蘇生技能を使用することも可能である。


「蘇生技能」

 死亡した人物をよみがえらせる技能。精神。この技能はRL21以上でなければ使えない。ただし、癒し手のCLを持っていればRL20以下でも使用可能である。

 蘇生技能を使用するには、以下の条件を満たす必要がある。まず、場所は神殿でなければならない。神殿以外の場所で蘇生技能を行なうことはできない。さらに消耗品として黄金の宝玉をひとつ消費する。

 技能の目標値は30である。ただし、よみがえらせる対象の肉体(一部でも可)があれば、目標値は20になる。肉体がなくても、愛用品(要は故人にゆかりのある品)があれば、目標値は20に下がる。

 成否を問わず、使用した黄金の宝玉は砕け散る。なお、寿命で死んだ(つまり天寿をまっとうした)人物の蘇生はできない。

 また、黄金の宝玉ではなく、鉄の宝玉を消費することで、その人物の魂があの世にいるかどうかを確認できる。こちらの目標値は5である。

 妊婦の場合であっても蘇生は一人分として扱われる。赤ん坊は胎児であるかぎり(つまり母親の胎内にいるかぎり)、別個体とは認識されない。出産していない状態で死んだ場合、妊婦を生き返らせれば赤ん坊もそのまま生き返る。

 これは生まれる途中であったとしても同様である。産道から完全に体が出た状態(つまり胎児から新生児になった状態)でなければ同一個体として扱われる。




特殊技能について

 料理や清掃、洗濯などの技能は能力値を使用せず、特殊技能レベル+修正値+乱数で行なう。該当する特殊技能を持っていない場合、乱数-2が達成値となる。

 達成値が高ければ高いほど、うまくできたということを示している。料理ならばおいしく作れた、清掃ならばきれいにできた等。料理対決などで達成値の比べ合いをする場合、同値は引き分けとなる。

 また、二日以上かかる作業であった場合、一日一回だけ技能を使用し、達成値を合計していく。合計達成値の高さで出来が変わる。


「技能レベル」

 特殊技能にはそれぞれレベルが存在する。レベルに応じて、鉄、青銅、白銀、黄金の四つに分類される。最下級は鉄、最上級は黄金である。

 料理人でいえば、鉄の料理人がもっとも低く、黄金の料理人が至高の存在である。一般にレベル1から5が鉄、6から10が青銅、11から15が白銀、そして16以上が黄金に該当する。

 技能レベルに応じて修正値の数字が変動するが、一部の特殊技能は一定値のままである。レベル1で+2、レベル6以上で+5、レベル11以上で+9、レベル16以上で+14、レベル20で+20の修正値が入る。つまり、レベル20なら「20(特殊技能レベル)+20(修正値)+乱数」で達成値を算出する。

 さらにレベル16以上は乱数を二回振って好きな出目を使う(出目8と出目11で後者を適用する)ことができる。


「技能経験値」

 一日に二刻(四時間)の訓練(料理ならば料理の、清掃ならば清掃の)を行なえば、技能経験値を獲得できる。乱数を振り、出目の数字がそのまま技能経験値となる。

 技能経験値の獲得は一日に一回のみで、訓練時間を伸ばしても増えない。また、料理で得た技能経験値は料理に関係する技能にしか使えない。ほかの技能経験値も同様である。

 なお、この訓練に必要なのは量であって質ではない。訓練そのものの質がどれだけ低かろうと、とにかく二刻(四時間)の量をこなせば技能経験値は獲得できる。


「特殊技能のレベルアップ」

 技能経験値を消費することで技能のレベルを上げることができる。CLと異なり、必要な技能経験値は共通ではなく、個々人の素質によって異なる。才能のある人間ならば、少ない技能経験値でレベルアップできる。逆に才能のない人間は、多くの技能経験値を消費しなければレベルアップできない。


「特殊技能のレベル限界値」

 技能の最大レベルは20である。ただし、CLと違って全員がレベル20まで上げられるわけではない。個々人の素質によって限界値は変わる。レベル20まで上げられる者もいれば、レベル5までしか上がらない者もいる。




「料理技能」

 食材を調理して食べ物を作ること。通常の料理はもちろん、菓子なども含まれる。そのほか食材の管理や購入なども料理技能の範疇である。


「料理人」

 料理を作る専門技能。


「使用人」

 専門ではないが作れる。修正値は+2で固定され、レベルが上がっても上昇しない。




「清掃技能」

 室内の汚れを落とし、ゴミを捨てること。屋外の掃除や食器の洗浄、庭木の剪定なども含まれる。ベッドメイキングなども清掃技能である。掃除機や食器洗い乾燥機を使用する場合もこの技能を使う。


「清掃員」

 清掃を行なう専門技能。


「使用人」

 専門ではないができる。修正値は+2で固定され、レベルが上がっても上昇しない。




「洗濯技能」

 衣服や毛布、カーテンなどを洗ってきれいにすること。乾燥させてたたむことも含まれる。しみ抜きやアイロンがけ、衣類の管理なども洗濯技能を使う。洗濯乾燥機を使用する場合もこの技能を使用する。


「洗濯屋」

 洗濯の専門技能。


「使用人」

 専門ではないができる。修正値は+2で固定され、レベルが上がっても上昇しない。




「馬術技能」

 馬の世話をし、馬を操ってみせること。馬車を走らせることはもちろん、馬に騎乗して走ることも指す。運搬もこの技能を使う。


「御者・騎手」

 馬を扱う専門技能。修得時にどちらかを選ぶ。名前が違うだけで、どちらを選んでも変わらない。馬車の場合は御者、騎乗する場合は騎手と呼ぶことが多い。


「使用人」

 専門ではないができる。修正値は+2で固定され、レベルが上がっても上昇しない。


「農家」

 専門ではないができる。修正値は+2で固定され、レベルが上がっても上昇しない。




「宝玉技能」

 宝玉を加工し、一般に使えるようにすること。達成値が高いほど、長持ちするように加工できる。


「宝玉師」

 宝玉の専門技能。




「縫製技能」

 衣服を作ること。ほつれた衣服を縫い直すことなども含む。達成値が高いほど、丈夫で素晴らしいデザインの衣服を作れる。ぬいぐるみ、あみぐるみなどもこの技能で作る。


「縫製師」

 縫製の専門技能。


「使用人」

 専門ではないができる。修正値は+2で固定され、レベルが上がっても上昇しない。




「農業技能」

 作物を育てて食料を生産すること。家畜から乳製品や皮、肉などを得ることも含む。達成値が高いほど生産量が多く、上質になる。


「農家」

 農業の専門技能。




「商売技能」

 商いをすること。達成値が高ければ、売れ筋の商品や流行の品を売買し、また仕入れたい商品を安値で手に入れたり、自分の売りたい品を高値で買い取ってくれる相手を見つけたりできる。もちろん経営そのもの、財務や総務なども含まれる。


「商人」

 商売の専門技能。




「統治技能」

 国や地域を治めること。なんらかの組織・集団を統治する場合も含む。達成値が高いほど問題を未然に防ぎ、有効な解決策を見つけることができる。また、民衆(または部下)の不満を抑えて御することも可能である。ただし、どんなに達成値が高くとも限度はあるため、自分の欲望ばかりを優先させていると反逆や反乱につながる。基本的に立法、司法、行政のすべてを含んだ技能。


「統治者」

 統治の専門技能。




「軍事技能」

 戦争あるいは大規模な戦いに関すること。集団で戦う際、達成値が高いほど有効な作戦を立案し、実行に移すことができる。逆に達成値が低いと不意打ちを喰らったり、敵と遭遇できずに進軍を許すなどの不利益を被る。部隊の指揮や編成、予算、戦略、戦術などもひっくるめた技能。


「軍人」

 軍事の専門技能。




「酒造技能」

 酒を造ること。達成値が高いほど上質かつ生産量も多くなる。


「酒造家」

 酒造の専門技能。




「狩猟技能」

 狩りをすること。主としてRLを持たない小動物を狩ることを指す。達成値が高いほど、うまく獲物を狩ることができる。むろん、獲物の質も量も上昇する。


「狩人」

 狩猟の専門技能。




「釣魚技能」

 魚を釣ること。貝やエビ、タコなどの魚介類、海藻類を捕ることも含まれる。達成値が高いほど、質も量も上がる。また、達成値が高ければ狙った獲物を釣ることができる。養殖についてもこの技能を使う。


「漁師」

 釣魚の専門技能。




「土建技能」

 家を建てることに加え、道路の舗装や整備、治水のための堤防、橋の建設、鉄道敷設なども含まれる。達成値が高いほど頑丈かつ上質なものとなる。


「大工・土工」

 土建の専門技能。修得時にどちらかを選ぶ。名前が違うだけで、どちらを選んでも変わらない。家を建てる場合は大工、道路整備や堤防などの場合は土工と呼ばれることが多い。




「製造技能」

 家具や食器、楽器、本、紙、ペン、インク、ガラス、靴、石鹸や歯ブラシ、ランプや傘のような日用品から農具や工具、漁具、再生盤などありとあらゆるものを作ること。馬車や列車、造船なども含まれる。達成値が高いほど頑丈かつ上質なものとなる。


「職人」

 製造の専門技能。




「鉱業技能」

 鉱脈から鉱石を採掘し、鉱石から必要な金属を取り出すこと。達成値が高いほど効率よく鉱脈を探し当て、鉱石を採掘し、金属を取り出せる。もっとも、現在では地の宝玉を用いて直接鉱石を作り出すことが多い。とはいえ、今でも昔ながらのやり方をつづける人もいる。


「鉱員」

 鉱業の専門技能。




「植樹技能」

 森の木々を伐採して木材を作ること。あるいは木材となる木々を育てること。達成値が高いほど効率よく仕事をこなし、うまく木々を育て、最適な木材を切り出すことができる。園芸などもこの技能を使う。


「木こり・庭師」

 植樹の専門技能。修得時にどちらかを選ぶ。名前が違うだけで、どちらを選んでも変わらない。主として木材を作る場合は木こりを、造園などをする者は庭師を名乗ることが多い。




「鍛冶技能」

 金属を加工して武器や防具を作ること。ただし、基本的に装備アイテムはすべてこの技能で作られるため、金属製以外の武具も鍛冶技能で作る。装備アイテムの装飾品などもこちらに含まれる。


「鍛冶屋」

 鍛冶の専門技能。




「操船技能」

 船を操ること。達成値が高いほど操船が巧みである。船で運搬を行なう際も、この技能を使う。


「船員」

 操船の専門技能。


「漁師」

 専門ではないができる。修正値は+2で固定され、レベルが上がっても上昇しない。




「予報技能」

 天気予報を行なうこと。達成値が高いほど正確無比にこのあとの天気について予報することができる。なお、ルシラドグー大陸の天気は一部(砂漠地帯など)をのぞいて乱数によって決められる。10以下は雨、11以上は晴れである。雨の場合、10が曇り時々雨で、数字が小さくなるほど土砂降りになる。晴れの場合、11が曇り時々晴れで、数字が大きくなるほど快晴になる。また、風の強さも乱数で決められる。10から11は穏やかな風で、9以下から風が強くなっていき3は暴風。12以上は風が弱くなっていき、18で無風。


「予報士」

 予報の専門技能。




「運転技能」

 汽車を走らせること。達成値が高いほど乗り心地がよい。汽車で運搬を行なう際も、この技能を使う。


「運転士」

 運転の専門技能。




「操縦技能」

 飛行船を操縦すること。達成値が高いほど乗り心地がよい。飛行船で運搬を行なう際も、この技能を使う。


「操縦士」

 操縦の専門技能。




「宝飾技能」

 宝石や貴金属を加工して装飾品を作り出すこと。装備品以外の装飾品はこの技能で作られる。


「金細工師」

 宝飾の専門技能。




「調薬技能」

 薬草を原料に薬を作ること。達成値が高ければ高いほど、より上質な薬をたくさん作れる。


「薬師」

 調薬の専門技能。




「研究技能」

 なんらかの研究を行なうこと。社会、歴史、芸術、政治、経済、地理、生物、魔法、宝玉など様々な分野を対象とする。達成値が高いほどうまく研究を進めることができる。


「研究者」

 研究の専門技能。




「競技技能」

 一定のルールに基づいて対戦すること。主としてスポーツや遊戯盤、カードゲーム、ボードゲームなどを指すが、競馬の場合は馬術技能を、ボートレースやヨットレースの場合は操船技能を使うなど例外もある。また、運動競技の選手になれるのは基本的にRL0の者だけである(身体能力が違いすぎるため)。ただし、闘技場での戦闘競技の場合はRL1以上の者が出場し、通常の戦闘ルールに則って戦う。


「競技者」

 競技の専門技能。




「音楽技能」

 曲を作り、楽器を演奏してみせること。歌うことも含まれる。歌劇に出演して歌う場合は演技技能も同時に使用して達成値を合計し、半分に割る(端数切り捨て)。ミュージカルの場合は舞踊技能も使用して達成値を合計し、三で割る(端数は切り捨て)。


「音楽家」

 音楽の専門技能。




「絵画技能」

 絵を描くこと。油絵や水彩画はもちろんのこと、漫画や紙芝居、切り絵なども含む。物語がある場合、文芸技能も同時に使用して達成値を合計し、半分にする(端数切り捨て)。


「画家」

 絵描きの専門技能。




「舞踊技能」

 舞や踊りをすること。ミュージカルに出演する場合は舞踊技能だけでなく、音楽技能と演技技能も使用して達成値を合計し、三で割る(端数は切り捨て)。


「舞踊家」

 舞踊の専門技能。




「文芸技能」

 詩や小説、戯曲などの文章を書くこと。物語を作ることや日記、書簡、新聞や雑誌の記事を執筆するなど書くこと全般を含む。


「作家」

 文芸の専門技能。




「演技技能」

 演技をすること。人形を魔力で動かして声を当てることも含む。歌劇の場合は音楽技能も同時に使用して達成値を合計し、半分にする(端数は切り捨て)。ミュージカルの場合は、さらに舞踊技能も使用して達成値を合計し、三で割る(端数切り捨て)。


「役者」

 演技の専門技能。




「彫刻技能」

 像を作ること。材質は問わず、木や土、石、金属などなんでもよい。また、人形などもこの技能で作製する。


「彫刻家」

 彫刻の専門技能。




戦闘ルール

 戦闘は、距離や位置などをいっさい考慮せずに行なわれる。一部例外をのぞいて、移動は行なわれない。また、相手との距離がどれほど離れていようと、相手の攻撃が届くのなら自分の攻撃も届くのであり、また自分の攻撃が届くのなら相手の攻撃も届く。

 位置関係もいっさい考慮されず、たとえ相手が遠く離れた空中や水中にいようと、相手が攻撃できるのなら自分も攻撃できるのであり、自分が攻撃できるのならば相手も攻撃可能である。

 ゆえに武器の射程なども意味をなさない。剣や槍のような近接武器であろうと、弓や銃のような遠距離武器であろうと、とにかくどちらか一方の攻撃が届くのならば、戦闘はなんの支障もなく成立する。

 また、状態異常についても同様で、状態異常を受けるかどうかはあくまでも自分の状態で決まる。たとえば相手が暗闇のなかにいて姿が見えなくても、自身がランタンなどで明かりを確保している場合、状態異常・視覚を受けずに行動できる。

 同様に相手が水中にいても、自分が陸上(状態異常・水中を受けない位置)にいるのなら、状態異常・水中を受けずに行動することができる。


「ターン」

 戦闘は1ターン、2ターン、3ターン……と進んでいく。全員が行動済みになるか、待機したまま行動しなければ、そのターンは終了し、次のターンに入る。ターンが変わった時点で全員が未行動になる。また、効果が1ターンのみのスキルやアイテムの効果は、ターンが変わった時点で消失する。


「人物の登場」

 戦闘中に新しい人物が登場する場合、任意のタイミングで登場してよい。また、その人物は未行動となる。


「陣形の変更」

 全員が未行動かつ誰もアシストスキルを使っていない状態ならば、陣形を変更することができる。ただし不意打ちを喰らったターンは変更できず、強制的に自由陣形になる。


「行動」

 スキルや攻撃、なんらかの技能、アイテムの使用などを行なうこと。一度行動した時点で、未行動から行動済みになる。ただし「行動済みにならない」と明記されているスキルやアイテムを使用した場合は未行動のまま(すでに行動済みだった場合は行動済みのまま)である。


「未行動」

 まだ行動していないこと。スキルを使用したり、攻撃をしたり、アイテムを使ったり、戦闘から逃げたりできる。なにかしらの行動をすると行動済みになる。


「行動済み」

 行動が終了した状態。未行動になるまで行動できない。


「行動順」

 行動する順番は、行動力の値が大きいもの順となる。同値の場合は乱数(3から18)で対決し、大きいほうが先制。それでも同値だった場合は決着がつくまで乱数で対決する。ただし味方同士なら、どちらが先に動くか相談して決めてもよい。


「待機」

 自分の行動順が来ても、行動せずに待機していること。待機した人物は、他人の行動順に割り込んで行動を行なえる。そのまま行動せず、次のターンまで行ってもよい。全員が待機した場合、より行動力の高い者の待機が優先される。行動力の低い者から順に行動し、行動力の高い者は通常の場合と同様、他人の行動順に割り込める。


「攻撃」

 自分の行動順にならないと行なえない。物理攻撃と魔法攻撃に分けられる。攻撃をすると行動済みになる。攻撃の際に物理攻撃か魔法攻撃かを宣言する。なお、攻撃は基本的に必中であり、回避されることはない。


「物理攻撃」

 対象を指定し、物理ダメージを与える。


「魔法攻撃」

 対象を指定し、魔法ダメージを与える。


「ダメージ」

 物理ダメージまたは魔法ダメージから、ダメージ軽減の数字を引いたもの。


「物理ダメージ」

 物理攻撃力+乱数で決定。乱数で15以上を出すとクリティカル、会心技能を使用することができる。


「魔法ダメージ」

 魔法攻撃力+乱数で決定。乱数で15以上を出すとクリティカル、会心技能を使用することができる。


「ダメージ軽減」

 物理ダメージならば物理防御力+乱数で、魔法ダメージならば魔法防御力+乱数で決定。乱数で15以上を出すとクリティカル、会心技能を使用することができる。


「スキル」

 アクティブスキル、パッシブスキル、アシストスキルの三種類がある。スキルによって行動済みになるかどうかが変わる。


「アクティブスキル」

 自分の行動順にならないと使用できない。使用すると行動済みになるスキル。戦闘中でないと使用できない。


「パッシブスキル」

 常時効果を発揮するスキル。ただし任意に効果を切る(または再度適用させる)ことも可能である。その場合、行動済みにならない。ただし効果の適用、不適用は自分の行動順にならないとできない。


「アシストスキル」

 行動順を無視して使用可能なスキル。使っても行動済みにならず、行動済みでも使用可能。使用タイミングがかぶった場合、行動順に使われる。一部例外をのぞいて、戦闘中でないと使用できない。


「アイテム」

 一部例外をのぞいて、自分の行動順にならないと使用できない。また、一部例外をのぞいて使用すると行動済みになる。また、1ターンに一回だけ、アイテムをひとつ仲間に渡すことができる。渡しても行動済みにならない。戦闘中に使用できるのは、所持品として持っているアイテムだけである。


「装備変更」

 自分の行動順にならないと行なえない。行動済みにならない。自分の所持しているアイテムのなかから武器・防具・装飾品を自由に変更できる。所持品として持っていないアイテムを戦闘中に装備することはできない。


「戦闘不能」

 HPが0になった場合、行動できない。スキルやアイテムの使用、装備変更、通常技能などもできなくなる。ただし生還技能は例外で、戦闘不能であっても使用できる。HPが1以上になれば戦闘不能は自動的に解除される。

 戦闘中に戦闘不能から回復した場合、未行動ならば未行動、行動済みならば行動済みのままである。戦闘不能のまま戦闘が終了した場合、HPは0から1に回復する。

 なお、HPの最低値は0であり、マイナスになることはない。HP1の状態で100のダメージを喰らっても、HPは0になるだけである。

 生還技能はHPが0の状態になったうえで、さらにダメージを喰らわないと使用できない。したがってHP1の状態で100のダメージを受けても生還技能は使えない。逆にHP0の状態で1点でもダメージを喰らえば生還技能は使用できる。


「死亡」

 生還技能の達成値が目標値に届かなかった場合、死亡する。


「逃走」

 自分の行動順にならないと行なえない。逃走技能に成功することで、戦闘から逃げることができる。いったん逃走すると、その戦闘には介入できない(再登場は不可)。失敗すると行動済みになる。


「不意打ち」

 全員が直感技能に失敗した状態で戦闘に入ると、行動済みの状態で1ターン目が始まる。さらに陣形が強制的に自由陣形となる。2ターン目以降は通常どおり未行動となり、陣形も変更できる。




「陣形」

 戦闘に入った際、必ず宣言する。全員が未行動かつアシストスキルを使っていない状態ならば、自由に変更できる。


「自由陣形」

 前衛であれ後衛であれ、これといった効果はない。メリットはないがデメリットもないニュートラルな陣形。

前衛:変化なし

後衛:変化なし


「攻撃陣形」

 ふたり以上でないと使えない。行動力が上昇し、前衛は物理攻撃力が、後衛は魔法攻撃力が上がる。代わりに前衛は魔法防御力が、後衛は物理防御力が下がる。

前衛:行動力+2、物理攻撃力+6、魔法防御力-3

後衛:行動力+2、魔法攻撃力+6、物理防御力-3


「防御陣形」

 ふたり以上でないと使えない。前衛も後衛も行動力と攻撃力が下がる代わりに防御力が上昇する。後衛のほうが上昇量が大きいが、攻撃力の低下も大きい。

前衛:行動力-2、物理・魔法攻撃力-3、物理・魔法防御力+3

後衛:行動力-2、物理・魔法攻撃力-6、物理・魔法防御力+6


「突撃陣形」

 三人以上でないと使えない。前衛ふたりが槍のように突出する。後衛はひとり以上いれば、何人でもかまわない。また、前衛のみ一時的に物理攻撃でクリティカルする乱数が-1される。

前衛:行動力-2、筋力+6、物理・魔法防御力-6

後衛:変化なし


「詠唱陣形」

 三人以上でないと使えない。後衛ふたりの魔力が増大する。前衛はひとり以上いれば、何人でもかまわない。また、後衛のみ一時的に魔法攻撃でクリティカルする乱数が-1される。

前衛:変化なし

後衛:行動力-2、魔力+6、物理・魔法防御力-6

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