第34話 麗奈帰る
5月1日。天皇陛下が退位し皇太子殿下へ天皇位を譲位した日、この国の問題を憂い新元号の令和に思いを託し三咲は強力な右腕を失くした様な心持をしていた。
そして令和の時代に足を踏み入れた。
「平成の世の中には色々あった・・・。」
「戦争が無くても兵器だけは揃えていなければ・・・。」と、暴走族特有の想いがテレビのテロップの様に過っていた。
「兵器を設備するのには広い土地が必要だな・・・、田中のじいさんが言いたかったのは、これだったか。」想いを巡らせながら銀のアンクレットを外し、このアンクレットは患者さんのアバター。
両手指をストッキングの鼠径部まで這わせ股間を掴み目を閉じた。
だからアタシはアンクレットが外れない様に大切に扱う!どれだけ忙しくとも大切にする事だけは手を抜かない!三咲の決意だった!
「青線は要るよな・・・。」専守防衛・・・。
ぶつぶつと念仏みたいに唸りを大きくしていく刹那、溜息を突こうとした時、不意にドアが滑り、荒い息をした麗奈が入って来た!
ハアッ、ハアッ、ハアッ!
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