第18話 晩夏旅立ち・・・。さらばバリーガール

ププッ!と吹き出した三咲は、「アーッホ、やろナオッチ?」右横の池永奈緒美を一瞥してからセルを回す。

 ギュルルン! ドッドッドッ!

 お互いサマ・・・と、左耳から抜けていった。

気持ちよかったんだ・・・スベスベして・・いて、力が抜けて・・・、お母さんのような、もう死んじゃったケド・・・。

「何考えてる三咲?」再び旅から連れ戻された三咲はそそくさとフルフェイスを被る。

 「オッと、何でもないよナオちゃん・・・。・」少女の微笑みに為っていた。

 ドルルン!アクセルを空で回して赤い怪物を覚醒させ、「ロッコウ!」右手を振り短く強く叫んだ!滑るように大地を這う三咲のナナハンの背中を見ながら続いて赤の怪物を操り滑り出した。が、両脚を着地し、停車した。

「何やってるんだ、お父さんなんて、あいつ・・・三咲はとてつもなく自己を研鑽して勉強を積んだんだろう、果敢に独学で看護師資格まで取ろうとしている。

 彼女を駆り立てるモノは一体何なんだ? お互いに勉強嫌いだった筈、毎日ケンカに明け暮れ男に勝るパワーを着けたいと願う心がそうさせたに違いない筈だ。

 もしや紅生姜のリーダーを務めたあの頃から三咲が考え込む姿が見受けられた様に思う。

 その頃からガバナンスに興味を持ち始めたんだろう・・・。

 もう大人だし、いつまでも走っていられないわな・・・。」

 一人、大人への旅立ちの準備を始めた庄屋三咲はアゲンストをなぎ倒して行く・・・。

 三咲の道程を寂しげに見詰める池永奈緒美はその場で三咲に決別をした・・・。

「グッバイ三咲、そしてバリーガール!」力一杯決別を叫んだ。

 そして、奈緒美自身のバリーガールにも・・・。

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