第14話 池永奈緒美参上!
ベテラン看護師も無表情で主治医に従い病室を出て行った・・・。
政治家と言えば国交相か、「そうだ!痛ッ!」ガバッ!と跳ね起きたが、盲腸を切除した箇所から劇痛が走り、下腹を押さえてベッドに横たわってしまった。
「まだ激しい運動をしちゃいかん痛いぞ?」天野がドアから顔だけ覗かせ言い忘れていたがお大事にと言い、行ってしまった。
「先に言えや!センコー先生!」仰向けで静かに文句を言った。
「センコーじゃないドクターだ、また来る。」強い総理大臣になりなはれ? 意味深な言葉を投げ捨て、主治医と看護師が病室を出ていったと同時に取り出したスマホで三咲は電話をかけていた。
「ナオッチか?」池長奈緒美とは、親友だった・・・。
「辺野古を埋め立てるよりもいい考えがある!尖閣諸島の米軍基地化だ。中国とイランが近くなるからUSAは願ったり叶ったりだ!?」
「外国資本の青田買いを阻止する為に新たに規制を設けなきゃあ!」矢継ぎ早に早口でまくし立てた。
「イテテテ、蹴り過ぎだぞ。少しは手加減してよねオ・マ・エ?」左腰を押さえて歪めた顔で苦情を告げた。
「・・・、力が入っちまったとか言うケド、本気だったろ?」
「オイ切るな待て待てまてまて!」
「外国資本だ!」
「青田買いだ! 基地だよ?」
スー、と音もなくスライドドアが開く! お父さん?「ウガッ!い、息デキねえ…。」
三咲の白く細い首を羽交い締めにしていた!
「テメエふざけんな!」
池永奈緒美見参!声を圧し殺して低音で凄む、両目はギラギラと耀いていた。
力を緩めると奈緒美の胸へグターっと、力なく凭れ「お父さんが、朝月新聞を反日だ! と嫌ってさ? ハアー、フワフワだな、オマエのオッパイ・・・。」三咲の額を指で弾き「ルせえ!」ビアンかよと言いながら三咲の頭を優しく両手を添えて寝かせた拍子にチュッと唇にフレンチキスをした。
黒く長いストレートを指で解かし、毛先を伸ばして「ユックリ寝ていろ、政治家みたいな話しは明日聴くよ?」微笑みを残してツカツカと廊下へ出ていった。ニーハイブーツがコツコツと音を立てていた。
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