第7話 タ・イ・マ・ン

「タイマンだぞサキ!」ケンカの女帝、庄屋(しょうやみさき)が構えた! 両耳のタブが露出して右に左に蝶の様に暗闇に踊っていた。

「来いやサキ!」バン!

三咲が防御する前に池永奈緒美の右回し蹴りの痛烈なトゥーキックが三咲の左腰上の横腹にめり込んで腰まである黒いストレートが翻っていた。

「グアッ!」ガクリと左膝を突いた!

 400CCの中型バイクから降りたコヨーテ十七人が一斉に庄屋三咲に飛び掛かった!

「止めとけ!お前らが敵う相手じゃない!」即座にピタリと停まった。シューー、鈴蘭の丘の車道から往来する騒音が上がってきた。

「今からアタシが紅生姜の総長だ!」白い息が立っては消え真逆のラニーニャ現象に一発で沈められた三咲が仰向けにダウンしていた。

「六甲回って帰るぞ!」星降る墓石が立ち並ぶ。静かだった。

「ヤーッ!」ソプラノが吠えた!従順な兵士達が新総長に従う。

 バゥン!

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