お客

第7話

「失礼します…あ、あのー忘れ物…」


「あ、…これ?」


部屋に入ると、スタッフの若い少年が四季しきさんのブラ持ってるしー!ぎゃー!


「あ、ありがとうございます…」


動揺してはならない。こんな少年の前で。極めて冷静に受け取る。しかし、どうやって持って帰る?そのままポケット入れたらカップ潰れちゃうしなぁ。


「あの、なにか袋…ありますか?不透明なものがいいのですが」


「え?あーゴミ袋なら」


「…すみません、1枚ください」


「…おじさん、たまに見るけど、どこのデリヘル頼んでんの?かなり美人だよね?」


黒いゴミ袋くれたけど、この子は何を言うんだか。


「嫁」


「は?まじで?すげ」


「いや、すごくはないけど…」


お客にこんな話なんてしたらだめだよ…?


「おじさんさぁ、掃除までいつもしてくれんじゃん。普通みんな散らかしてくけど?」


「…ご迷惑かけます…汚してすみません」


「いや全然?でもさ、いつも部屋いい匂いすんだよね。嫁の匂い?」


「嗅ぐなよ」


「減るもんじゃねーしよくね?でーなんでブラジャー忘れんの?いつもしてない?」


「してるよ。酔っぱらってつけてなかった」

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