第2話
そんな最悪の悪夢から目を覚まし、すぐに左足を確認する。足は大丈夫。
あの夢が現実だったのか確認するため、すぐにニュースをつけて学校のことを確認する。
ニュースには外国人労働者の犯罪と新興企業のことで持ちきりで、学校での大量殺人についてのニュースはまったく無かった。
入学式を終えてクラス別の教室に来たわいいけど、クラスメイトの顔が悪夢と完全に一致していることに僕の心はまったく穏やかじゃない。悪寒が全身を駆け巡り、僕は一人一人の顔を夢の記憶と比べ、さらに不快なモヤモヤは喉へと到達しようとしていた。
「大丈夫ですか?」
そんな声と共に僕に声をかけてくれたのは、見た目から上品さが漂う、黒く艶のある黒ロングの髪に白が基調の制服がとても似合っていた。
そういえば夢にもいた。
確か襲ってきた人たちの後ろに突然現れて首を短めのサバイバルナイフで斬っていたのを憶えている……まさか本当に現実でもナイフを持っていて、瞬間移動できるなんて言わないよね?
そんなことを考えていると「おーい」という声と共に現実へ引き戻された。
すっとんきょうな声をあげながら「はい」と返事をすると再度大丈夫か質問が飛んできた。
正直大丈夫ではないけれどクラスメイトとはいえ初対面の人にこの話をするわけにもいかない、
「大丈夫です!」
そんな嘘をつきつつ、素早く自分の番号が充てられた席についた。
まさか隣の席にさっきの人が座ってるなんて…絶対変な人だと思われてるよ……
「偶然隣なんて面白いこともあるんだね。私は樋口理花、よろしく」
さっきまでのことは無かったみたいに自己紹介をされたので
「僕は石川春です。よろしくお願いします。」
「よろしくね」
なんとか会話を成立させていると教師が入ってきて学校の説明と陰キャ殺しの自己紹介が始まった。
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