登校中のちょっとした雑談。
7月に入りますます気温が高くなる。不良に投げつけた事により無くしてしまった雑誌を買い直した。今度はアリシアと俺の2冊分。読んでなかった読んでなかった最後のページにアメリカでとあるオーディションを開催することが書いてあった。
【ワイルドエリア】
バトルロイヤル系の映画だが今までの常識を変える映画だとロバート・ウィルソン監督は言っている。それの出演者を募るモノ。そしてこれは俳優だけでなく、スタントマンの枠もあると言う。
アクションシーンをメインにしていることを明言しており、オーディションの内容は一次審査を演技+ちょっとしたアクションシーンを撮影して送るというもの。スタントマンはそのアクションシーンにどれだけ独創的かも問われる物だった。
期間は8月31日まで。つまりは夏休み中にやるということ。期間はたっぷりある。
「というわけだ! 晴! 協力してくれ!」
登校中に晴に手を合わせてお願いする。こんなチャンス滅多いない。人種年齢問わない今回のオーディション。夢に近づけるかもしれない。落ちるだろうが、挑戦するだけでも意義はある。
「別に良いけど今年の夏休みのどこかで家族と海外旅行に行くから他の用事も合わせると割りと都合が合わないかもな」
「お土産よろ」
「おけー」
「よっしゃー」
「となりゃ、あれだな〜〜。夏休みバイトあんま入れなくて良さそう」
「バイト先よりも金出すぞ」
「よっしゃー!」
晴が全力でガッツポーズを取る。本当に現金だなぁ。
「ん? アリシアさんだ」
晴が喜ぶのを止めて少し先に見えるアリシアを発見する。アリシアはこっちを見ると駆け寄ってきた。
「おはよう。日向。晴」
「おはよう」
「おっはー」
「所でよっしゃー! て聞こえたけど何か嬉しいことでもあったの?」
「お金が増える」
「人手が増える」
「?」
アリシアには伝わらなかったようだ。そうだ! とアリシアはバッグから先日買った雑誌を取り出す。
「日向。見た? 雑志の最後のページに」
「オーディションだろ? 今その話をしてたところ」
「晴も興味あるの?」
「映画はテレビでやってる分しか見ないかな。興味あると言うよりこいつの趣味の方に助けられてるって言ったほうが正しい」
「助けられてる?」
「そうそうこいつ………」
「?」
晴は途中で言うのを辞めて少し考えるとにやっとする。
「いやこれは直接見たほうが良いな絶対。なぁ日向君?」
「あぁ〜。確かに、でもアリシアは本職の場を経験しまくってるからどうだろ」
「経験者からのご意見は大変貴重。というわけでアリシアさん。今日の放課後は予定ある?」
「今日は無いわ。何を見せてくれるの?」
「それはお楽しみと言うやつで」
「ふふ、楽しみにするわね」
アリシアは少し楽しそうにしてくれている。俺は放課後が楽しみだったが凄く楽しみになった。アリシアはアレを見ていったいどんな反応をしてくれるんだろうか。
「そうだ、映画と言えばきんろーでジ○リやるけどアリシアさんは日本映画とか見るの?」
「もちろん見るわ。特にるろう○剣心とDEATH N○TEが好きよ」
「わかる。でも実写全てが面白いとは限らないのがなぁ〜」
3人で雑談をしながら歩く。歩幅は無意識に少し短くなるが、遅刻をすることは無いだろう。
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作者はジブリ映画大好きです。今度のジブリ映画見ます。あとバイオハザード。MCU
わかるマーンは★★★お願いします。ついでに感想も貰えると泣きます。
ついに100位の壁を突破しました! ありがとう!
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