第5話~離島調査団~
「え!?静岡駅を爆破!?なぜですか!?」
そう怒鳴るのは、調査団の団長だ。
「仕方のないことだ。服部座を潰さないと面倒なことになる。今は分かってないかもしれないが警察省もいろいろと大変なのだよ。」
「...分かりました。やってみます。」
「よろしい。行け。」
離島調査団。本拠地は沖縄県那覇市にあり、本拠地を一度、国際労働党の党首に燃やされたことがある。警察省が管轄する前は国防総省が管轄していた。静岡駅を爆破するという任務を受けたのは<狩人(ハンター)>の異名を持つ、山口昴。
「っちゅーても何の恨みもないし、正直おってもおらんくても変わらへんのよな...」
「まあ、そう言わないの!あの方のことだし!」
「あのおっさんのどこがええっちゅーねん!後頭部ハゲてるし、それを指摘されたらすーぐ警棒で叩くんやから!」
「...まあまあ。」
「昴、頭良くても怒りっぽいもんなぁ...」
離島調査団は本来、沖縄県を拠点とし、本土を視察、攻撃されたら攻撃し返すという仕事なのだが最近の日本は高学歴化が進んでおり調査団のほとんどが高学歴である。昴は、大阪府出身で京都府にある名門私立大学・水平社大学出身だ。
「まあええ。俺らは任務を遂行するぞ。」
「イエッサー!」
航空機で沖縄を飛び立った。腰にSK-47と太陽戦争で使われた伝説の日本刀・茂森を添えて。それから2時間後。
「よし、来たな。本土に。」
「...行くぞ!」「イエッサー!」
静岡駅のホームに調査団は現れた。人は満員で駅員は愉快に話している。この状況を一瞬で火の海にするところを想像すると昴も人だ。不愉快な気分になってくる。だが、昴が優秀すぎてやめれない。そんな葛藤を頭で浮かびあげながらも電車に近づき、
「JA東海、悪いな。俺らは何も悪くねえ!」
そう言って新幹線のレールに爆竹を投げ込んだ瞬間、スイッチを押した。瞬く間に新幹線の車両が炎上し、中から人の叫び声、喘ぎ声、うめき声、いろいろな声が聞こえてくる。
「...ごめんな。俺らもこんなことしたくはねえんだよ...」
乗客や駅長が新幹線から出てこようとしていたので押しかけるように調査団が取り囲んだ。
「何でここに!」
「服部座を出せ。ここにいるはずだ。」
「え?すまん。誰?」
「知らないのか!?日本が世界各国と手を結んでできた秘密組織だぞ!?」
「秘密なら知らんだろ。」
「そうか。俺らを知らないのか。そうかそうか。」
「「「「「「「「「「...ん?」」」」」」」」」」
「ならいい。いずれ分かるようになるだろう。その日までくたばっていなければいいけどな。...ぶっ殺してやるよ服部座。」
「ああん?てめえら誰だ?」
「っるせえんだよ!」
言いながら新幹線の正面部分を蹴った。新幹線の正面が平らになった。
「俺らはやらないといけねえんだよ!ぶっ殺してやる!お前ら、準備しろ!」
「あーそうか。俺らは急いでるんだよ。邪魔すんな。」
「うるせえ。お前を殺す。任務は遂行する。」
火炎放射器、爆弾、爆竹、SK-47、茂森。全てを総動員させた。後ろの方からは見た人によってトラウマになるような臓器が飛び出て、顔が焼けただれた人たちが窓から落ちてきた。そしてまた何事もなかったかのように悲しい顔をする。可哀想だ、と。
「やってやるよ。殺戮だ。証拠隠滅は警察省がする。」
目を見開き、事前に仕掛けていた爆弾を爆発させた。駅長が新幹線から出て行ったが、すぐそこに埋まってある地雷を踏み、無惨にも砕け散った。服部座はというと下っ端は爆死、座長・副座長は軽傷、それ以外は重症だ。そして服部座を完全に消滅したと思い込み、
「やった!ぶっ殺せた!やったぞ!」
調査団はそのまま後処理をしないで帰っていった。
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