第57話 誕生、ガイウス大公国

ーー3週間後


「完成だ!」


突貫工事ではあるが、最低限の建物が完成した。

領主公邸や役所などである。

現在、住民らは近くのキャンプ地で生活しており

これから他の建物が建てられる。


「この国の名前はどうする。」


「あの火山はガイウス山というそうですので、ガイウス大公国と

 名付けましょう。」


「それでいこう。まず、ブルーイン帝国を裏切って我が国の

 味方についていた貴族はそのままの爵位で貴族として取り立てろ。

 辺境伯だった家は一時的に侯爵にし、辺境伯が必要になった際には

 辺境伯に戻せ。」


「はっ。しかし、そうなると公爵家がないですが・・・」


「問題ない。大公太子以外の大公子達を公爵にする。」


「そうですか。では万が一 他の国の公爵が味方についた場合は・・・」


「最初は侯爵にする。公爵が増えすぎても問題だからな。」


「そうですか。」


「他に気になることはないか。あれば申せ。」


「いえ。では失礼します。」


「うむ。」



ーーブルーイン帝国


「新しい国だと!?」


「はい。ガイウス大公国といい、ガイウス山の近くに拠点を

 置いたとのことで、我が国のグロッセ子爵家、リーランド侯爵家、

 リージア辺境伯家、ウラング男爵家、ウェンプ伯爵家、サリア男爵家が

 裏切りました!また、ゴンディー・オブ・パリサ帝国のヒァンリ伯爵家、

 オウニラ・オブ・エルドー王国のキリテ侯爵家がガイウス大公国に

 味方しました!」


「くそっ。グレイング・オブ・ロアー王国、ゴンディー・オブ・パリサ帝国、

 オウニラ・オブ・エルドー王国と不本意だが一時的に同盟を結ぶぞ!

 すぐに使いの者を向かわせろ!」


「はっ」



ーーエルヤ帝国


「新しい国?」


「ええ。ガイウス大公国とかいう国が。いつまで持つか知りませんが。」


「薄情だな。」


「私は自分のやりたいことが出来れば良いのです。」


「前もそう言っていたな。」


「やりたいことに横槍を入れる奴はこっちの世界の知識で滅ぼすだけ。

 それに王も皇帝も国も、関係ないです。」


「恐ろしい事を言うな。」


「でも、転移先が協力してくれる国で良かったですよ。」


「そうか。取り敢えず手を出さない。それで良いか?」


「無駄なことに手を突っ込んでも良いことはありませんから。

 もし参加し、勝ったとしてもメリットよりデメリットの方が

 多いですし。」



ーー翌日、ガイウス大公国


「申し上げます!大変です。ブルーイン帝国、グレイング・オブ・ロアー王国、

 ゴンディー・オブ・パリサ帝国、オウニラ・オブ・エルドー王国の4カ国が

 軍事同盟を一時的に結び、我が国を攻めるとのことです!」


焦りながら伝令の兵が伝える。


「くそっ!できたばかりの新興国に既存の国4カ国が同時に攻めてきたら

 対応のしようが・・・




 あるじゃないか!」


「は?」


言われた言葉に空いた口が塞がらない。


「今、なんと?」


「対応できると申したのだ。」


「えっと・・・ どうやって(?)ですか?」


「簡単だ。エルヤ帝国やサリサ共和国を味方につけて、

 攻めてくる4カ国の一部貴族を調略すれば良い。」


「確かに、オウニラ・オブ・エルドー王国がオウニラ王国だった時代は

 高官だったものの左遷された落ちぶれた貴族は味方につけやすいですが・・・

 中立の立場であるサリサ共和国やエルヤ帝国はどうやって味方に

 つけるのですか?」


「かつてサリサ王国がオウニラ王国を味方につけた時のように

 やれば良いだけだ。」


「しかし、サリサ王国は結局オウニラ王国に利用されて最後は

 見放されましたよ。」


「少しずつ属国化させていくんんだよ。」


「は?」


「君は朝貢貿易とはどのようなことか知っているだろう?」


「はい。」


「つまり、少しづつ貿易に制限をかけていくんだよ。

 そして、相手国は気付かないうちにこっちの策にはまるんだよ。」


「そんな上手くいきますかねぇ・・・」


「ん?何か言ったかい??」


「い、いえ。何も。」


「そうか。下がっていいぞ。」


「はっ」


伝令兵はもう終わったな、この国。と感じたのであった。


※大公子は大公の兄弟など大公家の男子全員が名乗れます


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ここ最近 投稿頻度がどんどん落ちています。

本当にすみません。マジでネタ切れの連続です。

これでも作者は頭をフル回転させて考えております。お許しを。


<先日の近況ノートでお知らせしたことについて>

先日、近況ノートでお知らせした胃腸炎の件についてですが、

あの時書いた分も含めて結局5回吐きました。

なったことがある人は分かるかもしれませんが、吐くときにお腹が

締め付けられるんですよ。その時に吐くものがないときは

無駄に痛いっていうのが何回かあるんですよ。

最悪ですね。病気って。元々腹痛と頭痛はなりやすく、

少し前に胃腸炎に罹った部活の友達からL⚪︎NEで頭痛と腹痛が

同時にきてきつかったと聞いていたのですが、腹痛は軽いのが1回だけ、

頭痛も軽めのが2〜3回程ですみました。

それよりも吐き気が凄かったデス。

(最後のですをカタカナにした理由は察してください)

今は落ち着いてきてて、月曜日からは学校にも復帰します。


胃腸炎というか全ての病気、許すまじ。(怨)

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