第50話 エルヤ帝国

エルヤ帝国。

約170年程前までとても繁栄していた国。

しかし、160年前に起きた戦争で領土の9割を奪われ5重の壁を

造り、150年の間外部から遮断されている。元は帝政だったが

今は王政である。しかし、国号は変えていない。その理由は不明である。

貿易などは全くしていない。しかし、国外での情報は何故か入っているようだ。

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「久々に軍事行動をすると聞いたぞ。」


「何!?まさか、壁外でか?!」


「ああ。1週間後ぐらいにやるらしいぞ。」


「俺たちが入隊してから初めてだな。」


「ああ。軍全体で見ても40年ぶりらしい。」


「そうか。しかし何でやるんだ?」


「南のブルーイン帝国が軍事行動を始めたからだとか。」


「よし。夕方の自由時間は剣の打ち込みをしよう!」


「分かった。」



ーーブルーイン帝国


「申し上げます。エルヤ帝国も1週間後に軍事行動を壁外で行うとのことです。」


「そうか。5日後に軍事行動を開始する。全体に伝達せよ。」


「はっ」



ーーその頃、リージア辺境伯領


「またか・・・」


「申し訳ございません・・・」


第10話で反乱に関わったため領地削減になったリージア辺境伯家は

今回の軍事行動で兵を大量に出撃させなければならなかった。


「お前のせいでもあるぞ、カーペ。」


リージア辺境伯家は反乱に関わってはいるが、実際は殆ど嫡子である

カーペ・リージアの独断である。

勿論、カーペは廃嫡となり、甥がリージア辺境伯家を継ぐことになった。


「はい・・・」


「まったく・・・ 分かっていると思うが独断では判断するなよ。」



ーーオウニラ・オブ・エルドー王国


「ブルーイン帝国とエルヤ帝国の間で不穏な空気が漂っているな。」


「はい。ブルーイン帝国は5日後、エルヤ帝国は1週間後に軍事行動を

 起こすようです。」


「そのまま戦に突き進むな。」


「そうなるとありがたいですな。」


「ああ。」



ーーサリサ共和国


「申し上げます!領土西部の奪還に成功しました!!」


「ご苦労であった。」


「次はどうしましょうか・・・」


「北部だな。」


「分かりました。」


「ちなみに、経済状況はどうだ?」


「好調です。」


「そうか。」


「リービア公国との貿易で税収も多いです。」


「ご苦労。」



ーー5日後、ブルーイン帝国帝都郊外


「これより対エルヤ帝国想定の軍事行動を開始する。全軍前進!」


ついにブルーイン帝国の軍事行動が始まった。

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