王達の異世界制覇記 〜王達による存亡をかけた戦い〜

第40話 2つの同盟の駆け引き（6）

ーー1時間後、朝4時　オウニラ王国の陣

「そろそろだ。準備は良いな。」

「はっ。問題ありません。」

「この戦いは絶対に負けられん。必ず勝つぞ！」

「はっ」

ーー5分後

「これから最後の軍議を始める。事前に伝えた通り4方向から攻め、敵の退路を

　塞ぎ確実に殲滅する。

　ただし、万が一強行突破をされそうになった時のため部隊は10に分けて

　包囲する。敵に突っ込む部隊が4つ、その周りを取り囲むのが4つ、

　この陣の守護並びに伝達が1つ、遊撃隊が１つだ。」

「「「はっ」」」

「この資料に布陣図を書いておいた。参考にしてくれ。」

「「「はっ」」」

「また、各部隊は部隊長と副部隊長、歩兵大将、騎士大将を決めておき、

　指揮系統を明確にせよ。」

「「「はっ」」」

「それでは、15分後にここに兵を集めて再集合だ。」

「「「はっ」」」

ーー15分後

「全員の集合が確認できました！」

「ご苦労。

　皆の者、必ず勝つぞ!!」

「「「おー！」」」

「出陣！」

ーーその頃

「申し上げます！敵が動き始めました!!」

「そうか。全員に通達！こちらも戦闘用意を開始！

　すぐに交戦できるようにせよ!!」

「はっ」

「今回は伏兵を多く配置しよう。建物の屋根の上、建物の中などにな。」

「そうですな。我らは昨日からこの町にいますが、敵は慣れていませんから

　こちらの方が有利ですな。」

「うむ。すぐに始めるぞ。」

「はっ」

ーー10分後

「兵の配置が完了しました。」

「ご苦労。」

「申し上げます！敵が町に入ってきました！」

「落ち着いて、気配を隠して奇襲するんだ。

　焦ってはならぬぞ。」

「はっ」

「失礼します！敵が町の全方向で確認できました!!」

「まずいな･･･

　敵はこの町を包囲しているようですな、陛下。」

「ああ･･･

　取り敢えず様子見だな。」

「分かりました。」

ーー20分後

「敵が先陣争いをしているな。」

「丁度良い的ですね。」

「ああ。弓を構えろ！絶対に外すなよ!!」

「･･･放て！」

勢いよく放たれた矢は狙い通り先陣争いをしていた武将を撃ち抜いた。

「次々撃て！」

建物の屋根の上に隠れていた兵も弓を持って出てきて、

途切れなく撃たれる矢がまるで弾幕のようになり、敵を追い詰める。

「止め！」

約1分の間に撃たれた矢で1隊当たり歩兵約90人、軽騎兵15人、重騎兵5人の

部隊が2つ全滅した。

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