第11話 テポッドの街


 王都に滞在してもう一週間になる。

 暇になれば王立図書館に行き、魔導書を読み漁り、陛下に呼ばれれば王城に行き付与をしていく日々。


「そろそろ街に戻ろうか?」

「そうですか、寂しくなりますね」

 ソラさんが寂しそうに言う。

「僕には空間転移があるのですぐに王都にこれますから」

「あ、そうですね!ケント様は転移魔法も覚えたんでしたね」

 使ってみたけど使い勝手がいい転移魔法はとても面白い使い方を思いついた。

「この箱とこの箱に転移魔法を付与しました。なのでこちらにいれたものがこっちの箱に届く様になります」

 電話は作れないが、手紙など小物ならこれで十分だと思う。

「これを陛下にお願いします」

「分かりました。それではお元気で」

「ソラさんも元気で」

 僕とフレイヤは転移魔法でテポッドの街に飛んだ。



「いやぁ、久しぶりだな!」

「本当にそうだね」

 テポッドの門を潜ると街並みは変わらず、ギルドに報告しにいく。

「ケントー!」

「ミーシャさん」

 ミーシャさんが抱きついてくる。

「寂しかったんだぞー!」

「あはは、僕もですよ」

「んもー。いい加減ミーシャも彼女にすれば?」

「いいの?フレイヤ」

 ミーシャが涙目でフレイヤを見る。

「しょ、しょーがないでしょ?嫌なら良いけど」

「なる!なる!いいよね?ケント?」

「うん、ミーシャさんも僕の彼女になって下さい」

「やったぁ!」

 キスの嵐とはこのことだな。ミーシャさんにキスされながらフレイヤは俺の手をしっかり握ってる。こんなにモテて良いんだろうか?


「ミーシャさん?」

「ミーシャでいい」

「ミーシャ?まだ報告が済んでないからね」

 ギルドに帰って来たことを報告する。


「三人部屋ってあるの?」

「ないから四人部屋だね」

 宿の女将さんにきいて四人部屋に移る。

 

 部屋に入るなりベットに押し倒されるとミーシャとフレイヤが二人同時に倒れ込んでくる。

「ミーシャ?フレイヤ?」

「「我慢できましぇん!!」」

 二人に押し倒されて服を脱がされる。


 僕の僕もこの一週間で溜まっていたので、反撃したいが、二人がかりで襲い掛かられるとなかなか圧巻で、二人とも脱ぎ出してまずはミーシャから乗って来た。

「あああぁぁ!」

「くっ、きつい」

 ミーシャの中は熱くてキツく締め付けてくる。

「もうダメ!だめなの!」

「僕もダメだ、イクっ」

 ミーシャの中で果てた僕は次が待っている。フレイヤの番だ。

「もう!最初はミーシャに譲ったけど、私も愛して」

「あぁ、おいで」

 フレイヤとも久しぶりなので熱い夜を楽しんだ。



 太陽がもう真上を過ぎた頃起き出し、僕らはお風呂に入って、宿で昼飯を取る。

「うー、昨日はやり過ぎでしょ?」

「そんなことないよ」

「私たち二人だもの、ケントも疲れちゃうわよね」

 フレイヤはわかってくれた。ミーシャは初めてだったみたいで加減がわからない様だ。

 やはり女の人の性欲が強いと感じてしまう。


 お昼を食べてからまた部屋でイチャイチャする。ミーシャのバックにも付与をし、マジックバックに変えてあげる。

 フレイヤが剣でミーシャは槍使いだ。冒険者だといちいち獲物を持って帰るのが大変だろうからマジックバックは重宝するだろうな。


 さて僕はこれから冒険者として過ごすのか、錬金術師としてすごすのかを悩んでいるが、レベルがまだ十五から少し上がっただけなのはモンスターを倒してないからしょうがない。

 やはりレベルは上げといて損はないので冒険者をやることにする。


 ミーシャとフレイヤが前衛で僕が後衛なのは致し方ない。


 次の日から三人でモンスターを狩りまくっている。僕の魔法も多くなってるし、フレイヤとミーシャのコンビネーションもバッチリだ。

「フレイヤ!」

「うん!」

「ウインドカッター」

 フレイヤが飛び退くと僕のウインドカッターがラッシュボアの顔面にぶち当たる。

 カクカクと足を動かしていたがやがて止まると解体もせずにアイテムボックスにいれる。


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 忠野 健人

 二十一歳 

 レベル27

 力 C

 体 D

 知 C

 速 D

 魔 C

 

 スキル 速読 鑑定 六大魔法(火水風土雷氷)身体強化 回復魔法 探知魔法 認識魔法 空間魔法 重力魔法 時魔法 空間転移 古代魔法


 ユニーク 異世界言語 アイテムボックス 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 もうすぐ三十レベルになる。

 ようやくフレイヤ達に追いつくと思っていたが、フレイヤ達はもう四十を超えていた。

「一緒に狩りしてるんだし当たり前でしょ?」

「そうだけどね」

「狩りは女の仕事ってね」

 うー、俺も強くなりたいんだよー。

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