第4話 僕の小さな親友

俺はちょくちょくセト神様にヴィシュヌ様宛の言伝を頼まれ、あのお城へ。


言伝と言っても、サンディ姫様に会わせたいと言う事なわけで。。。


ジャン「また、行くのか?」


俺「あぁ。。行ってくるよ。。」

俺はそう言い、足どり重く出かけるのだ。。。


カイム「何か重い感じだな。。そんなにサンディ姫と会うのが嫌なのか?」


ジャン「そうじゃない。。ひおりには他に想いを寄せる相手がいるんだ。」


カイム「は?、、初耳だぞ!!

誰なんだ?、、で?何でジャンが知ってるんだ?」


ジャン「見てたらわかるさ。」



・・・・・・・


城に着けばサンディ姫がお出迎えだ。

「また会えて嬉しいです。」


俺は「どうも・・・。」こんな返事しか出来ない。。


ヴィシュヌ様の部屋へ通されるとヴィシュヌ様は俺とサンディ姫様を二人切りにさせる。


うーん、、困ったぞ・・・


サンディ姫様がお茶を入れてくれ、暫く話す事に。

普通は、男から求婚するのでは?

なんて思うくらい、こちらのグループの姫様方々は積極的らしい。。


サンディ「私達、何度かこうしてお話するようになり、お互いに少しは知って来たのでは? 私と良ければ正式にお付き合いをしませんか?」


俺「・・・申し訳ありません。。」

これしか言えない俺は情けない。。


サンディ「つかぬ事を伺っても?

もしや、何方かお相手が?」


俺は両手を振り

「滅相もありません、、お相手だなんて・・・」


サンディ姫は首を傾げ

「では、私がお気に召されないと言うわけですよね。。。」


ますます困ったぞ・・・


答えに困っていると、、いきなりドアが開きチコちゃんの姿が。。


「お姉様!! ひおりちゃんには・・・、、!」

思わず言いかけて口をつぐむチコちゃん。

サンディ「どうしたの?チコ。」


もう、これ以上隠せない。。

「申し訳ありません。。好きな娘が僕にはいるんです。。。」


サンディ姫様も外にいたヴィシュヌ様もびっくりな様子だ。


サンディ「先程いないと。。?」


俺「相手と相思相愛ではないので、いないと申しました。。僕の片思いです。」


ヴィシュヌ「片思い・・・?

そんな話は、聞かなかったよ、、セト神様達からは。」


俺「明かしてはおりませんから。。」


ヴィシュヌ様はため息だった。


サンディ「片思いならまだ私にもチャンスがありますわよね。

貴方様を諦めずにお待ち申し上げますわ。」


チコ「ひおりちゃん!!幸せにならなくちゃ駄目!!」


俺「ありがとう。チコちゃん。」



こうしてその場を去る事に。

なぜ、サンディ姫様は、俺なんかを。。正直疑問だった。。



そうして帰るなり待ち受ける事になるなだ。。

そう、セト神様から攻め立てられてしまうわけで。。。


しかも、バレているようだった。。


俺「お願いです、セト神様!口外しないで下さい!!」


セト神「特にジャンにではないか?」


俺「・・・なんで、、それを?」


セト神「ひおり。。まるわかりぞ。。ジャンも気付いておる。。」


俺は目が点だった・・・


そして、セト神様は恐ろしい事を命じるのだ。

「婚姻を結ぶのだ。良いな。」


俺「ですから、私には片思いですからと、、、」


セト神「その片思いの娘と婚姻を結ぶのじゃ!これはの、ジャンの希望なんじゃよ。」




俺はジャンの元へと走っていた。

「ジャン!!、、何考えてんだ?!」


ジャンは、至って冷静だった。

「なんだ?聞いたんだろう。婚姻話を。」


俺「ふざけんなよ!!、、婚姻ってなんだよ!! あの娘はジャンが妻にする娘だろ。。なんで俺なんかに?!」


ジャン「勿論、俺の唯一無二な相手だ。永遠に愛する。。だが、お前もあの娘に抱く心は、唯の心じゃない。

宿命だ。 だから、宿命に従い先に結んでしまえ。

あの娘からの心は後に得られる。」


俺「宿命ってなんだよ! お前、、自分が何を言っているのか、、わかってるのか?、、自分の愛する相手を他者に、、なんだぞ!」


ジャン「それがあの娘、リオンの宿命でもある。俺は初めからそれを知り、受け入れ覚悟もある。


相手がお前なら歓迎もする。

だから、、婚姻を結べ。


リオンの気持ちもあるが、彼女も自分の宿命を受け入れそれに従うだろう。」


俺「ジャン・・・お前こそ、、婚姻をだろう。。俺なんかより、、、」


ジャン「俺達は、番だからな。それだけでもかなりな結びだ。。」




こうして俺はリオンと婚姻を結ぶ事に。。幸せな婚姻などではなく、リオンにとっては愛してもいない相手との婚姻となった。。




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