341 白衣の天使vs(シンティア)➄ 

真正面からの攻撃だとは思わなかったけど、残念だったね。でも、若者が頑張るのは嫌いじゃなかったよ」


 そしてココ先生は、私たちに手を翳しました。

 止めを刺すために、魔法を放つ――。


 ですが、残念ながら発動しませんでした。


「……そういうことか」


 なぜなら、私たちは完全に魔力が尽きるまで攻撃していたからです。

 そしてココ先生は、気づかぬうちに自身も魔力を消費していました。


 祠への展開と、私たちを囲む結界の消費が戦ったのでしょう。


 そして最後の攻撃を受け続けてしまったこと。


 すべては好奇心が招いた結果です。


 私たちの魔力がなければ、ココ先生も反撃をし返すことができません。


「おもしろい作戦だ。してやられたよ。ただ、私にだって奥の手がないわけじゃない」


 それは嘘ではありませんでした。

 驚くべきことに、ココ先生は剣を取り出しました。

 今まで一度も見たことがない。


 誰もが予想だにしなかったのでしょう。


 そして次の瞬間、凄まじい速度で動き、リリスを――一撃で倒しました。


「――シンティアさん――」


 彼女が、驚いた表情で落ちていく。


 そして、次にルナさん。そして――私の胸に突き刺してきました。


「……さすがです。ココ先生」

「ふう、久しぶりに動くと心臓が破裂しそうだ。悪いね」

「いえ、ありがとうございました――」


 そして、次の瞬間、後の祠がはじけ飛んだ。


 ココ先生が驚いて振り返る。


「……ははは、はは、そういうことか。――ああ、すべてが罠だったんだな」

「はい」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る