173 突然(デート?)のお誘い②

 ノブレスに入ってからの私は、以前と違って堂々とはできている。

 けれども、試験の結果はあまり良いとは言えない。


 確実に前には進んでいる。

 それでも勝てない。


 貪欲さが足りないんだと思う。


 みんな、ただひたすらに強さを追い求めている。


 私は違うかもしれない。



 ……でも、それでもいいよね。


 そのとき、前から何か飛んでくる。


 ――手紙鳥だ。


「くるっくー」

「え、私?」


 まさか空で届けられるとは思わなかった。

 手紙の印は、どこかで見たことのある家紋だ。


 ……これもしかして、ヴァイ――。


 急いで開く。そこは、とても短いが、とてもヴァイスくんらしい文言で「お願いがある」と書かれていた。


「……な、なんだろう」


 訓練、かな?

 ありえるな。飛行魔法を習いたいっていってたし。


 そ、それかもしかして……で、デートのお誘い!?


 な、なんてー!?


「にゃおおおおん」

「あ、あああご、ごめん!?」


 動揺してしまって、ぐらぐらと揺れてしまう。


 何でもいい。


 ヴァイスくんに、彼に会えるなら。


 あーあ、だから私は、弱いんだろうなあ……。


 でも、本当になにがあったんだろ?

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