第35話 特訓終了
前回のあらすじ:着物に着替えた。
銀色の腕輪と黒色の足輪をつけられた。
重いし魔力吸われるしなんなの!?
これを機に
現実でも、ゲームでも。
ちょっと
鬼としか言いようがないほど鬼。
毎朝4時起き、起きたら着替えて朝ごはんを作って(なぜ俺が作らねばならない!!いやまぁリアルでも俺が作ってるんだけどねっ!?)
それから朱乃さんたちがご飯食べてる間俺はジョギング。
この星降り島のまわり3周(ジョギングの範囲を超えている)
そのあとやっとこさご飯。
それからは毎日違うメニュー(朱乃さんの気分で決まる)のトレーニングをほぼほぼ一日中。
理不尽だよね?そう思うよね!?
まぁ、おかげさまで強くなってさ、尻尾が5本に増えた。
まだ
少し、目標の姿が見えてきたような気がする。
「セイ」
「はい?なんです朱乃さん」
ある日、井戸で水を汲んでいたときに朱乃さんに話しかけられた。
「ちょいと来な」
「?」
まるでどこぞのヤクザ様…、とか思いながらついていく。
「腕だしな」
もはやなれて重りの意味をなしていない腕輪。
魔力はやはり吸っているようだが、吸われても問題ないほど魔力量も増えた。
朱乃さんは俺の右の腕輪を…、外した。
「ッ!?」
その途端体から魔力が溢れ出す。
まずい!暴走する!!
急いで制御するとなんとか間に合った。
「ちょっ、朱乃さん!?なにするんですか!!」
文句を言うと、朱乃さんは『問答無用!』と言うかのように左腕、右足左足と外していく。
やばい!本格的にマズくてヤバい!!
制御!制御制御制御!
っ、抑えられなっ…!!
「「セイー!!」」
「ぐぇっ」
後ろから飛びついてきた
「あれー?セイいないよー?」
「いまいたのにねー?」
「ねー?」
「凛、玲奈、重いよ…」
「ひどーい」
「レディに向かってなんたることをー」
のそのそとどいた凛と玲奈をひと
あれ?暴走が収まってる…?
「あぁそうだ。言い忘れていたが、魔力が抑えられずとも感情さえ安定していれば暴走はしない。
逆に言えば、感情が不安定なら暴走するのさ」
「えぇっ!?」
それを先に言って!?
「ほれ、もう暴走は収まったろう?」
そう聞かれて安心する。
もう大丈夫だ。
抑えていた魔力を解放する。
そこらじゅうに青と銀色の光の粒子が舞いはじめた。
「わー」「きれーい」
しばらく俺は、魔力を解放してリラックスしていた。
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「さて、セイ、本題だ」
「えっ?」
しばらくして魔力を収めた俺に朱乃さんが言った
さっきまでのアレは前置きであると??
「あたしが教えられることは全て教えた。星降り島での修行は終了だ」
「っ!?」
ついに!?地獄の修行も終わりを告げた!!!
「つぎは
育成できるやつへの紹介状だ。持っておいき」
「はぁ」
何やら紙をもらった。
これが紹介状?
というか、
身の毛のよだつ思いだ。
この紹介状は封印しよう。
「その着物と靴は持って行ってもらって構わないよ。
あぁでも、今のあんたじゃ
妖術で人に化けてから人の街に戻りな。」
「はいっ!」
すくっと立ち、《妖術》を使用する。
すると耳と尻尾が消え、銀髪から黒髪に、目立たなくなる。
オーラも格段に抑えられる。
「じゃあ、朱乃さん、お世話になりました!!」
「あぁ。たまには遊びに来るさね」
「じゃあねー」「またねー」
縁側で呑気に昼寝をしていた雪花を捕獲し、天花たちを呼んで、修行で手に入れたスキルを発動させる。
「《転移》!!」
カッ
真っ白な光がまぶたを焼いた。
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