第12話 レッツ・3分(?)クッキング♪

前回のあらすじ:腹ペコ狐のために食材集め!


「えーっと、調理器具は揃ったな。よし!」


俺は今、フーマ爺の家のキッチンを借りている。

まずはドロップしたウサギ肉を買ったばかりのまな板の上にオブジェクト化する。


「ん〜、んんん〜♪」


口ずさみながらサクサクと包丁で一口サイズに切っていく。

そして道で拾い、洗った《とがった木の棒》にウサギ肉を刺す。

それを竈門かまど?っぽいので焼く。


ピロン♪


「ん?」


目の前に出たウィンドウには、『《料理》スキルを獲得しました』『《料理》スキルのレベルが1上がりました』『レシピを追加します』と、三連で出ていた。


「そんなスキルあったんだな」


なんだか興味が出てきたので、レシピを見てみる。


〜〜*-*-*〜〜〜

New!

レシピ名:野ウサギの串焼き

材料:ウサギ肉

調理方法:切って刺して焼く。以上!

〜〜*-*-*〜〜〜


「んん?」


調理方法の所が大変ユニークですが…。

担当さん?運営さん?大丈夫ですか??


〜〜*-*-*〜〜〜

New!

レシピ名:串焼き用ソース

材料:トマトソース

   エディンソース

調理方法:混ぜる

〜〜*-*-*〜〜〜


トマトソースはわかるけどエディンソースって何よさ!?

あと調理方法のところ簡潔すぎ!

でも…コレしか書かれてないからどうしようもないけどネ!!


「あっ、串焼き!」


ちょうどいいくらいに焼けていたので、借りたお皿に乗せてリビングに行く。

フーマ爺の店は一階が工房兼店こうぼうけんみせ、二階が生活場所だ。

故にキッチンもリビングも二階。


「雪花…、!?」


名前を読んだ次の瞬間、ばびゅんとありえないスピードで目の前に雪花が現れた。

だらだら、ボトボトとよだれが落ち、キラキラキラキラ…!と瞳が輝いている。


「………」

『ちょうだい、はやくちょうだい!!』


ぶぶぶぶぶん、と残像が出るほど尾を降る。


「はいはい」


ことん(皿を置く)

シュバッ(風切音かぜきりおん?)

「は?」(セイ唖然あぜん

『ごちそうさま!』(雪花満足)

「嘘だろオイ」(食べるスペック高すぎに驚く)


お分かりいただけただろうか。

雪花が。ウチの雪花が串焼き3つを一瞬で消した。

お前の腹はブラックホールかよ!?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る