第33話 おじいちゃん神様と再会
「ほほほ。今はお主だけか?」
あっちぃけど、お湯を沸かしていたらおじいちゃん神様がやってきたわぁ。
『ちょっとぶりねぇ』
「そうじゃの。ミディアは奥で支度か?」
『そうらしいわ。……あなた、ほんとに神様?』
「一応のお。ミディアの茶は美味いのでな。茶菓子の共に振る舞ってもらっておる」
『……飲みたいわぁ』
前に見た葛饅頭もだけど……美味しそうなお菓子にお茶なんて最高じゃない!!
この三日間も、ミディアちゃんが食事中の時は……アタシは話し相手だけだったし。
美味しそうな料理を食べられないなんて、やっぱり地獄よ!!
「まあ。お主はそう簡単に、その茶釜からは……離れられんがのお?」
『なんでよ!?』
ほんとに……アタシ、なんかした!?
オタクとゲイホストしてただけよ!?
それが……神様の勝手だからって、あちこちの釜に転生か憑依させられるわけぇ!?
意味わかんないわ!!?
「気まぐれもあるが……お主の場合、選ばれたと言っていいかものお」
『……選ばれた?』
「あの子は、ある意味マイペースじゃからな?」
おじいちゃん神様もあんまり言えたことないけどね!?
もっと聞きたかったけど……ミディアちゃんが道具を持って戻ってきたら。
空気がちょっとだけ、張り詰めたように感じたわ。
「ようこそ、お越しくださいました。神よ」
「よいよい。ポットが話し相手になってくれてたからのお?」
「……ほな。本日の一服。点てさせていただきます」
ひとつひとつの動作。
それが洗練されているように見えて。
こっちが緊張しちゃうくらい、空気が変わった気がしたわ!
これが……茶人としての、ミディアちゃんなのね!?
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