生活確保

 さて、何を書こうか。

 一応時系列で書いていこうと考えているので、今のところは4月中の出来事をまとめていきたいと思う。

 とりあえず考えをまとめるために、4月にやったことをリストしてみよう。

 ・横浜銀行への口座開設

 ・歯科医

 ・赤十字の外来(4月21日)

 イベント事はこんな感じ?

 そのほか日常的にヘルパーさんがきて、時折ヘルプマネージャーの♂Sさんと区役所の♂Aさんとあっていたくらい、かな?

 実は借金関係で弁護士さんとも会っているんだけど、本筋から逸れるので詳細は割愛。でも少しは書き残しておこう。


 まずは銀行口座の開設だ。

 生活保護を受けていて、さらに要介護2であることが功を奏したのか、銀行には区役所の♂Aさんが同行してくれた。

 とりあえず開設を申し込み、しばらく待つ。

 渡されたチラシを見てみると、気になることが書いてあった。

「一人で二つの口座は開設できません」

 ん?

 思い返すと、大昔に横浜銀行には口座を持っていたような……


 窓口に呼び出されて詳しい説明をしてもらう。

 そこで、まずは口座を過去に開設していたかどうかをチェックすることになった。

 窓口のお姉さんがテキパキと仕事を進める。パソコンに名前その他を入力してしばらく後……

「ああ、ございますね」

 と宣告されてしまった。

 休眠口座だ。数十円は入っているかもしれないが、その後完全放置していた口座だと思われる。

 しばらく相談したのち、その口座を活用することになった。

 だが、カードもなければ通帳もない。

 カードはその場ですぐに作れるという。世の中、随分と便利になったものだ。

 必要な情報を書類に書き、お姉さんに差し出した。


 余談だが、知覚障害の関係か、はたまた言語障害の関係か、僕は著しく字が書けなくなっていた。単語が思い出せないのはもとより、字がとても歪んでいる。

 言ってはなんだが左利きの僕は悪筆だ。でも、さすがに読み返せない程ではなかった。

 しかし、今書いている文字は判読性が極めて低い。書いた文字はほとんどミミズ。

 こんなので審査が通るのかしらん、と危惧していたが、どうやら神様は見てくださっていたらしい。少しの質疑ののちに無事に受付は終了した。

 カード再発行のために1000円を支払い、必要な手続きが終わるのを待つ。

 待っている間に今度はスマホアプリのインストール。

 これにも難儀したがなんとかインストールは完了、無事にログインできるようになった。尤も、窓口係のお姉さんが手取り足取り手伝ってくれたおかげだけど。


 待つこと30分程度で無事にカードは出来上がってきた。

 すでに時間は5時を回っている。

 僕たちは早速ATMコーナーに行くと、カードが使えるかどうかのチェックを兼ねて残高照会をしてみることにした。

 カードをスロットに食べさせ、言われた通りに4桁の暗証番号を打ち込む。

 無事に残高が表示され、これで生活保護の振込先が無事に我が手に入った。


+ + +


 ところで、僕のメインバンクは元々三菱銀行だ。

 だが、この口座は各種借金の引き落としにも使われているためいささか筋が悪い。


 それはなぜか?

 実はこれが弁護士訪問に繋がる。

 ところで僕は自己破産の手続き中なのだが、これを手伝ってくれる弁護士さんが新橋にオフィスを構えているのだ。

 一度会いたいと言われて、ある日僕は♂Aさんに連れられて新橋の事務所を訪問した。

 だが、その道筋が洒落にならない。

 健常者なら十分程度で着く最寄駅に辿り着くまでには30分以上かかったと思う。

 そして切符。今まではモバイルスイカを使っていたのだが、これがうまく動かない。

 なので切符を買ったのだが、これがまた知覚障害の影響でどうしていいか判らない。


 知覚障害、怖いね。


 じっくり考え、小銭を販売機に入れて切符を買う。

 これだけでも10分くらいはかかったと思う。


 僕は根岸線の某駅の近くに居を構えているのだが、新橋からの道筋は

 最寄駅→横浜→新橋

 となる。

 横浜までは平穏だった。なんとなく♂Aさんと雑談しながら揺られること20分程度。僕は無事に横浜駅に降り立った。

 ちなみに駅での登り降りは全て♂Aさんがエレベーターを使うように誘導してくれた。

 階段でも行けそうだったのだが、どうやらそういうおもてなしが基本になっているらしい。

 なにしろ要介護2、だからね。

 そういう理由で少し歩いてエレベーターに乗り、地上階に降りる。それから乗り換え。根岸線から東海道線に乗り換え、新橋へと向かう。

 ちなみにその時僕は杖をついていた。別段杖はなくても歩けるのだが、足を引きずっているため杖があった方が多少なりとも歩みが早い。

 新橋に降り立ち、杖を突きつつよろよろ歩く。しかし、健常者の♂Aさんの方が遥かに早い。

 ♂Aさんは時折立ち止まって僕のことを待っていてくれた。

 ♂Aさんはいい人だ。

 事務所は駅から徒歩十分程度だと思うのだが、到着にはおそらく三十分近くかかったと思う。途中休み休みによろよろと歩き、時折休憩。


 歩行障害も怖いね。


 ようやく到着した弁護士事務所で簡単に自己紹介し、老齢の弁護士さんの自慢話を聞いたのちに持っていたカード類を全て差し出す。


 インターネット詐欺で多額の借金を背負ってしまったことは先般お伝えしたと思う。

 どうでもいいけど、インスタグラムで流れている副業とか、フェースブックに載っている投資とかは全部ダメだよ? あれらは全部詐欺です。おかげさまで僕は身ぐるみ剥がれてしまったからね。


 銀行のカード、クレジットカード……

 全部をその弁護士さんにお預けした。

 クレジットカードは即日でその弁護士さんが介入通知を出してくれたおかげで引き落としは止まったが、だがそれが別のトラブルを招くとはその時僕は気づいていなかった。

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