第2話 祝2なのに恋愛小説と恋愛漫画が好き

 まず、私は家庭連合(旧統一教会)の祝福二世だ。なのに、恋愛小説と恋愛漫画が好きだ。これは矛盾してる、って多くの祝福二世は思うかもしれない。でも私の中では理にかなっているのだ。

 確かに、純潔は守っている。俗にいう男女交際もない。プライベートで手を繋いだことも、キスをしたこともない。その捌け口として、恋愛小説と恋愛漫画が機能しているのである。

 恋愛が禁止されているからといって、性欲がゼロなわけではない。むしろ、禁止されているからこそ、恋愛漫画や恋愛小説に非現実味、というか、ファンタジーを感じるのだ。

 そう、未婚の私にとって恋愛とはファンタジーなのだ。

 それに私は3次元の男子が苦手だ。相当限られた守備範囲の人でないと、恐らく手も繋げないだろう。

 でも複雑な家庭環境で育った私にとって、やっぱり結婚に対する願望はあって。でも歳を重ねるごとに理想だけが高くなって。ジャニーズ好きの女子が恋愛できない、みたいなことを聞いたことがあるけれど、なんかその気持ち少しわかる気がする。理想と現実は違うのだ。

 しかも、恋愛小説と恋愛漫画は心理描写が緻密だ。人間に興味がある私がハマらないわけがない。もちろん、3次元の人間も人としては興味がある。ただ、そういう目で見られないだけで。それに、3次元の男はガツガツしてるイメージがある。好きでもない男にロックオンされた時の恐怖といったら、溜まったものではない。ストーキングみたいなことをされたこともあった。マジで恐怖だった。いや、例え好きな人でも手を繋ぐ難易度は高いかもしれない。愛情と執着は違うのだ。そこを履き違えないでほしいし、私も気をつけなければならないと思う。

 その点、恋愛漫画や小説は第三者として、安全圏で見守ることができる。当事者にならずに済むことができる。わくわくドキドキすることができる。ドパミンもセロトニンもエンドルフィンも出る。過激なものでなければ、別に読んでも構わないと私は思う。と言ったら、上の人に怒られそうだけど。

 禁止されればされるほど関心が湧くっていう心理があると思う。それなら、健全レベルな恋愛漫画や小説くらいは多めに見てほしい。



 

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