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午前の仕事を終えてから、お母さんから聞いた病院にスマホの地図を見ながら到着した。

都会だけど大きな病院ではなく、中規模病院・・・“森川病院”と書かれていた。




お母さんには内緒で来たので、病室の番号は聞かされていない。

受付で名前を伝えると、受付の女の人が少し驚いた様子だったけど親切に病室を教えてくれた。




受付の人にお礼を伝え、言われていた階にエレベーターで上がる。

最上階で、“病室は1つしかないから分かる”と言われていた。




そして、言われた通り最上階で降りると・・・




医院長室があって・・・




その隣には・・・




“特別室”という部屋が、立派な扉の病室があって・・・。




お母さんは大きな手術ではないし、こんなに贅沢な部屋を選ぶわけがない。

他の“岡田さん”と間違えたのだと思い、もう1度受付に行こうとエレベーターのボタンを押した。




1階まで降りていたエレベーターが、他の階にも停まりながら、また最上階まで上がってきて扉が開いた・・・




扉が、開いた・・・





扉が、開いた・・・





その、エレベーターに乗っていたのは・・・





乗っていたのは・・・





乗っていたのは・・・



















“はじめ”さんだった・・・。











“普通”の“はじめ”さんではなくて、ボロボロでヨレヨレの方の、“はじめ”さんだった・・・。




驚き、固まっていると・・・。

“はじめ”さんは猫背で歩きながら、エレベーターから降りてきた。




そして、手でエレベーターの扉を押さえている。




「僕は、これから。

キミは帰る?」




そんな、そんな・・・ことを、聞いてきて・・・。




「何で・・・いるのよ?」




「聞いたから。エレベーター、乗らない?」




そう言って手を扉から離すと、エレベーターの扉が静かに閉まった。




「・・・聞いたって、誰によ?」




「キミのお母さん。」




「何で・・・?いつ・・・?」




「会った時に。8日前。」




「私より情報早いじゃない。」




それに苦笑いしながら、2日後に会う予定だった“はじめ”さんを見る。




「お母さん・・・あの部屋にいるってことよね?」




「そう聞いてる。」




「何で・・・?」




「キミのお父さんが医院長だから。」




その、発言には・・・




その発言には・・・




驚き・・・




驚き過ぎて・・・































「なんで“イチ”がそんなこと知ってるの!?」








と、叫んだ。

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