第3話 夜
沁みる油脂
部活終わりのカップ麺
笑う仲間と 瞬く夜空
好きだって
ただ伝えたくて 云いたくて
渇いた肌を 撫でて引き裂く
そこにいて あなたはいきて 息をして
さすれば 私は明日も幸せ
『そばにいて』言いたい心に 封をして
澄まして囁く「ただそこにいて」
顔を見て 言えないことを 書き込むも
慌てて消した 携帯画面
「来い」という 声のあとより 遠い君
ちり箱の中に 舞いゆく手紙
白天井
まぶた閉じれば 昼の自分
甘さも吐き気も 飲み込み夢へ
校舎はグレーで、空青い。【第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部】 おくとりょう @n8osoeuta
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