説明



「それで、今さらなんだけどさ、君の名前ってなんて言うの?あ、因みにボクの名前はレアン•ファルテラスって言うんだ」


「俺は…」


どうしようこんなファンタジーな名前じゃ片原海良は明らかに不自然だし、どうしよう。別に俺は目立ちたいわけじゃないんだ。


「ああ、確かに異世界の人間である君の名前はこの世界では明らかに不自然だね。どうしようか………あ、そうだ君の名前の一部の文字をこの世界の言葉に置き換えてそれを名前とするのはどうだい?これなら君の元々の名前を捨てずにこの世界で生きていくことができるよ」


「おお、それはありがたいな、考えてみる」


そうだな、俺の名前には海って漢字が入ってるな、結構海好きだしこれにしよう


「なあ、レアン。この世界って海のことをなんて言うんだ?」


「海?そうだね、この世界で有名な海って言ったらスレイン海が他の異世界からの人間が作った街があるってことで有名だね。」


「え、俺の他にを別の世界からこの世界に来た人間がいるの?」


「うんそうだよ。ボクはあまり知らないけどアルトレア王国の極秘魔法だと聞いているよ。アルトレア王国が危機に陥った時に最終手段として異世界から人間を呼び出すんだ。その魔法に呼ばれた人間は特別なスキルを持つらしい。」


「へえ、そうなんだ。こっちの世界でいう所謂〝勇者召喚〟ってやつかな。っと名前のことを忘れてた」


スレインか、まあ、簡単にスレインからスだけをとってレインでいいか。分かりやすいから忘れることもないだろうし。


「よし、決めた。この世界での、この人生での俺の名前はレインだ。」


「安直すぎない?でも、いい名前だね。改めてこれからもよろしくね、レイン」


「おうよ、で、これからどうするつもり何だ?アレンは」


「これからどうするも何もボクは君についていくことになってるからね。ボクから口を挟む事はないよ。君が嫌いところに行けば、ボクはそれについていく、ただそれだけのことだよ」


という事はどこに行こうか決定するのは俺次第ってことか、今は特に行きたいところもないし…あ、だったら、ここでしばらく魔法について教えてもらうか。これからいろんなとこへ行くんだとしたらいろんな常識とか魔法とかも覚えたほうがいいと思うし。うんそうしよう。


「ということでもうわかっていると思うが、俺にこの世界での常識とお前を知っている魔法の全てを教えろ。」


「わかった。それがボクと君… レインの契約だからね。ボクはそれに従うよ。魔法だったね。魔法は、大まかに〝火〟〝水〟〝風〟〝地〟の4つに分かれている。人々は5歳の時にある鑑定の儀式でステータスを確認する。ただし、それで見れるステータスはスキルだけだけどね。大体の人々はそれぞれの持つ才能によって四つの属性のうち一つの魔法を覚える。しかし中にはその四つの属性ではなく希少属性と言われる〝光〟〝闇〟〝空間〟の三つの魔法を手に入れることがある。その魔法のスキルを手にしたものは神に選ばれしもの〝神選者〟と呼ばれ、その家がどんなに貧乏だろうとどんなに犯罪に手を染めていても貴族の扱いとなる。そして魔法にはレベルというものが存在する。レベルはそのスキルそのものの強さを表している。例えば火魔法、Level 1の時に放った火球とLevel 5の火球では威力が段違いだ。まあ、呼び名が変わるけど…レベルは全部で十段階になっていてね。Level 10に到達できるのはほんの一握りだけだ。さてとここでレインにクエスチョン!そんな素晴らしいレベルだが、一体どうやったら上げられると思う?」


「うおっと、いきなりだな」


えっと、どうやってレベルを上げるかだったな。やっぱりゲームみたいに、熟練度が上がればレベルが上がるんじゃないかなぁ。でもそんなに単純なのかな、もうひとひねりありそう。だめだわからない!もうダメ元でいい


「熟練度が上がればレベルも上がるっ……と思う」


「……正解!まさか一回で正解するとは思わなかったよ。でも、少し違うかな。確かに熟練度のようなものだけどね。」


「じゃあ、何が正解なんだよ」


「うん、レベルはね、そのスキルを一定以上の練度にすることなんだ。正確には後天的に手に入れるスキルと同じくらいのことをしなきゃいけないんだ。後天的に手に入るスキルはひとつのことは一定以上まで極め、世界に認められることでてにいれるコトが出来るんだよ。つまり、スキルのレベルを上げることは自然にスキルを手に入れることと同様なんだよ。」


「うわっ大変だなー」


「まあ、逆にそれを極めれば人知を超えた力が手に入るんだよ。あ、それと君が行きたいところがないのならボクの家族にこういうことがあったよって説明していい?」


「うん、いいけど、結局どこに行くんだ?」


「目指すのはこの国、ファルテラス王国の中心の都市、王都〝カルセク〟だよ!」

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