詩「それでいい」師を、多くを教えてくださった方を悼む

いつか、成功してやる、そう思っていた

いつか、名前をあげてやる、そう思っていた


素晴らしい恩師に出会えた

素晴らしい仲間に出会えた

みんな成功しているはずだ

だが、僕はここにいる


手の中には、何もない、何もない


1週間前、恩師の一人が亡くなられた

僕とは遠い世界で


きっと、成功したい、そう思っていた

きっと、お金持ちになる、そう思っていた

諦めた?

いや、どうでもよくなったんだ

生きるのに疲れた?

いや、大丈夫だ


ありのままで、僕の声で、僕は僕の歌を歌う

人はそれを笑い、人はそれを無視し、無駄というだろう


だが、僕は僕だ

やってやるなんて気持ちはない

ただ、僕は僕だ

気楽に構え、なぜか涙を流し、歌を歌うだろう

僕らしい歌を

心を込めて


そして

それでいい

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る