第1121話 ゆりも合流!

「あらたー、遅くなったー。いやー牛タン弁当が思ってたより並んでてさー……あれ?エクスさんも!……煙吹いてるけど大丈夫そ?」

「あ!とーちゃん!どらごんみたいー」

「お、ゆりー。おかえりー。今ピザ食べててさー」

「……口のネジ取れそう」

「んー!おいしー」


お弁当を買っていたゆりが走ってきた。

両手に持って重そうやね。

流石にラクドさんの店の前で食べるのもあれなので移動しましょう。

ラクドさんは伯爵たちとお話中。

本当にピザを買うみたいでトッピングについて話し込んでいる模様。

よくよく見たら全部深層食材だったよ。

1個800円とは思えませんな、辛いけど。

今は完食サービスのラッシー貰ってます。

こっちは甘くて助かった……


「じゃーん!仙台マグマ牛の牛タン弁当!1個7980円!いやー、小さかったけど、奮発しちゃったよー!……お目当ての壁サーの本買えなくてね……」

「うん、ドンマイ……けど、マグマ牛って仙台ダンジョン独自モンスターだっけか?美味しそうやなー。小さいけど」

「……仙台牛がダンジョンで野生化したモンスターだな。肉質もだが大きさが通常種の10倍近い大きさになり牛タンも数十キロにもなる。味ももちろん上質だ。うちの通販でもたまに仕入れるぞ」

「ぎゅーたん!ぎゅーたん!」

「ぎーたん!ぎーたん!」


ちりちゃんとりゅうくんがフリフリダンスを始める。

りゅうくん、手にパイ持ってるから気をつけてね。

熱いからパパが持っておこうねー。


「ははっ、りゅうくんはパイ持ってるからそっち食べ終わってからね?じゃ、ちりちゃん、食べようか」

「はーい!いただきまーす!……ん!ゴクン!」


ひとくち食べたちりちゃんが目を開く。


「うんまー!これ!おいしい!」

「じゃ、私も……もぐもぐ……うんまー!ちょっと硬いけど噛めば噛むほど肉の旨味が口の中に広がるよー!熊本で食べる牛タンと全然違う!これがお弁当で?!本場の牛タン、凄い!」

「かーちゃん!これ、ぜんぶたべていいの?!」

「もちろん!パパ達は別で食べてるから!」

「わーい!もぐもぐ……うまー!」


ちりちゃんもゆりも一心不乱に弁当を食べている。

そんなに美味しいんか、仙台マグマ牛……

仙台牛が高級肉だって言うからダンジョン産だと尚更なんかね?

……よく見ると汗が輝いてる?

美味しいものを食べているからかな?

謎現象……


「お、おう……ふたりが輝いとる……」

「……それ程なのか。美味いものを食べると味覚のオーバーフローが起きるが、それを超えると人は輝き出すという」

「ま、まじか……あれがその輝き……」

「……ちなみに仙台の牛タンは海外産の方が多いらしい。安定供給と仕入れ価格だそうだ」

「……いきなりリアルの話ぶっこむなよ。まぁ値段は仕方ないよなー……世知辛いねぇ。ちなみに仙台マグマ牛の相場っていくらなん?」

「……赤身でキロ8万~10万、牛タンはキロで50万から70万、この前50キロで2400万で仕入れた。シャトーブリアンだと数千万クラスだな。うちの最高金額だと10キロ仕入れて7000万円近く支払った」


……わ、わぁー、お高ーい。

よくコミケに出せたなー。









―――――――――

閲覧ありがとうございます!


牛タン屋は店主が亜人設定。


本編に絡むことは無いです。


星、ハート、コメントよろしくお願いします!




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る