第1069話 どんな料理?
「はい、メニュー。これは水だ。セルフで汲んでくれ」
「ありがとうございますー……どれどれ、あ!オムライス!ビーフシチューにハンバーグに……あれ?カツ丼、親子丼……牛丼?」
「カルボナーラにナポリタン……ごぼ天うどん?」
「麻婆豆腐に青椒肉絲……あれ?ここ、洋食屋じゃない?」
「おう、ここは『鬼の酒蔵』。俺が作りたいものを自分勝手に作るのさ。メニューはあるが作れるかは俺の気分次第だ。ワッハッハー」
「お、おう……」
な、なんというお店……
料理人の方は蔵馬さんと言うらしい。
なんでもこのお店『鬼の酒蔵』はオーナーさんは別にいるらしい。
メインは夜で昼は蔵馬さんの趣味兼料理の練習だそう。
なのでメニューにある料理が出ないことも多々あるそう。
今日は麺系と中華系はダメだって。
「じゃー……私は親子丼に」
「僕は……カツカレーにしようかな」
「あいさ、心得た」
「そっちの兄ちゃんは?」
「あ、もう少し考えまーす」
「すみませぇーん、オーダーいいですかー?」
「あいよー、今行くぞー」
向こうのテーブルに座った方々も注文を始める。
最初は出来ない料理があることに驚いてたけど何だかんだ決めたようだ。
……今気づいたけど4:4で座ってるけど、男性2人、女性6人なんやね。
サラッとねおばとビリで別れて座ってる。
しかも、なんかこの声聞いたことがあるような……
なーんかテレビの歌番組に出てたような?
マネージャーさんだと思ってたけど……あれ?もしかして……
「……もしかしてですけど、あの方々ってVの方々?」
「結構特徴的な声だと思ってたので紹介は不要だと思ってました。そうですよ。ビリの方は筆頭マネさんも同席してるみたいですが、うちの方は皆ライバーですね」
「すんません。この後収録がありまして。後で自己紹介させますね」
な、なるほどー……
配信の声とリアルの声だとちょっと違うもんね。
言われたら気づいたよ。
……けど、俺がわかったの2人ぐらいなんだよね。
バクハ嬢とコラボしたって理由でしか認識してないんだけど。
多分有名な方だよねー……
正式に紹介してもらおう。
さて、俺のランチは……うん、これだ!
「すみませーん。オムライスの……あれ?大盛りの上がある?」
「大盛り、メガ盛り、ギガ盛り……へ?」
「大天狗盛り?」
「あ、やべ……そいつは知り合いに喧嘩売るつもりで作った言わば挑戦料理でな。普通の人には出てないんよ」
「へー……予約いるんですか?」
「んにゃ?まぁ量が量だけに他の料理を提供してからになるから時間はかかるが、作れるぞ?……ん?まさか、兄ちゃん?」
なるほどねー。
今日朝ちょっと寝坊しかけておにぎり一個しか食べてないんだよねー。
大天狗って名前がついてるし気になるのには挑戦してみたいよねー。
「オムライスの大天狗盛り、ひとつお願いします!」
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