第1010話 さぁコラボ配信だ!

「おはこんこーん。皆の者、元気しとっか?桜葛葉じゃぞ!今日はいつもより遅めの配信じゃぞ!」


:こんこーん

:おはこんこーん

:確かにいつもより1時間遅い

:こんこんー〈500円〉

:初見 今7時なんだけどこれで遅い??


「うむうむ。皆も起きて偉いぞ?儂も元気じゃ!」


コメントが一斉に流れ始める。

流石平均年齢が高いのかコメントも落ち着いてますなー。


「コラボって他のチャンネルのコメントも見れるから新鮮だよねー」

「……お前は自分のチャンネルのコメントを見ろよ。ヌルッと始めるなよ」

「いいじゃんいいじゃん。配信開始の挨拶とかないし。リスナーも求めてないって」

「……せめて俺の紹介ぐらいしろよ」

「あれ?このチャンネル初見だっけ?インドの知り合いのエクスでーす。今日は付き添いでーす」

「……雑すぎて草」


:正論www

:おっさん言われてるぞw

:草www

:隣の人誰?

:あれ?どこかで見た気がする……

:インドの人?

:最近インドで話題になってた探索者じゃん!


……そういえばそうだった。

はい、コラボ配信でございます。

本日は俺とエクス、葛葉さんの3人で横浜、みなとみらいに出来た新規ダンジョンに来ております。

他にも参加者がいるけど、配信には載せない予定です。

上層にいるモンスターの殲滅で忙しそうだからね。

ちなみにリーダーは巫女様だったりする。

他にもねおばのライバーさんが数人参加してたりする。

巫女様曰く「ライブ会場近くで犬吠えられたら落ち落ち発声練習出来んのじゃ!」とのこと。

でっかい斧抱えて突撃する姿は恐怖そのもの。

さすが鬼の巫女、気迫が凄いよねー。

他のライバーさんも亡国の騎士だったり、旅する魔女だったり戦闘向けの方々ばかり。

ライバー設定、実際の戦闘スタイルなんだねー。

Vの姿でダンジョン配信してるならそりゃそうか。


「さてさて。今日の予定は俺達は上層の奥、中層にいるコボルトの巣を破壊ってとこで。今巫女様達が殲滅してるんだっけ?」

「……本当に俺の紹介あれだけかよ……はぁ、その通り。今上層にいるのはゴブリン、スライムなどの雑魚モンスターだがたまにレッドマンティス、サンダーホッパーなどの虫系も出てきてる。虫系が出ると女性陣が撤退しているな」

「あー、デカくても虫だもんなー。苦手な人は苦手だもんな。蜘蛛系が出てないなら良し」

「……フラグですね分かります」

「……出てきたらダンジョンぶっ壊す事になるけど大丈夫そ?」

「……洒落になってないからNG」


「こらー!お主ら!こっちで自己紹介せい!そっちの枠はリスナーが教育されとるかもしれんがこっちは忘れっぽいメンバーが多いんじゃ!」

「「はーい」」


:葛葉様(*´д`*)ハァハァ〈25000円〉

:おっさん怒られてらー

:エクスってインドで『鉄仮面』とか言われてるSSランクだよな?ツッコミ役なの?

:おっさんのダチはツッコミになる説

:葛葉様のところで自己紹介聞いてこよー

:てか、サラッとスルーしてるけどダンジョン破壊するって言ってたぞ??しかも洒落になってないって……

:←おっさんならダンジョンの一つや二つ破壊できるだろ

:←常識だぞ〈500円〉

:おっさんだもん

:さぁ、楽しみだなー

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る