第1009話 〈閑話〉ある家にて

コンコン……コンコン……


ガラガラガラガラ……


「きよのりさーん。おんなはっとかー。河内の知り合いからみかん貰ったから差し入れ持ってきたばいー……ってミキさん!アンタもいたのか」

「おー轟君!この前ぶりやね。何、来年からのゴミ当番の担当割を印刷しようと思ってね。きよのりさんとこのプリンターが早いからねー」

「いっちょん使い切らんけん、ミキさんがやってくれんと宝の持ち腐れっちゃん。あらたも居らんしプリンター持ってってくれ」

「いやいや、それはダメだよ。それにウチのパソコンとこのプリンターには互換性がないって。そもそもこんな接続端子見たことないしね。確かあらた君の大学の友人が設定したんだっけ?いい子じゃないか」

「ふん!」

「元気なこって。そういえばウチのゴン太が東京に行ってるらしいけどあらた君も東京じゃろ?連絡しとるかね?」

「知らん。連絡なかもん」

「ハッハッハ。あらた君は忙しいからね。轟君の所はダンジョン農業の方かい?」

「そんなとこだ。大口契約があったとかなんとかで野菜をトラック2台分、東京まで高速で運んでる。まずは痛みにくい野菜から。明後日戻ってきてもう1回東京まで走るんだと。保部んとこの野菜も乗っけてるらしいぞ。確か筋肉バカも一緒に行ってるはずだ」

「筋肉バカ……あぁ、豪鬼君か。彼も元気だねー。もう60過ぎてるだろ?深夜走行とか若い子に任せればいいのに」

「元々オーガは夜行性だからな。深夜の方が元気が出るとか何とか。俺としては飲酒運転しないことを祈るだけだ。あのバカよりは嫁さんが心配だ」

「あー、ミミさんだっけ?双子だからどっちがゴン太君の嫁さんだったか分からなくなるね」

「ミミがウチのゴン太の嫁さん。リリが保部んとこの嫁さんだな。オーガの娘だけあって体力はすげーぞ。今回もトラック運転してるしな」

「へーそうなのか!ちなみにその大口契約ってどこであるのかい?やっぱり年末だから紅白?」

「契約については聞いてねぇなー。けど音楽ライブだーって言ってたから東京ドーム辺りじゃねえか?あのイケメンが沢山いるところのイベント」

「あー、紅白の裏でやってるなー。けどあそこで野菜かい?何に使うんだろうな?」

「……とりあえずはよ家に入り。玄関は寒か。コタツでゆっくり話すばい」

「おっと、そうだったそうだった。轟君のミカンを食べながら話そうか」

「うっし!それならここにある……こいつを飲もうや!やっと手に入れた焼酎、林以蔵!」

「お!こいつはいい!有名な焼酎じゃないか。お高かったろうに」

「ゴン太が鹿児島に出荷したついでに買ってきてくれたのさ!誕生日祝いだってよ」

「ふん!おるは酒飲めん。飲むなら湯のみぐらいは出してやる」

「いいっていいって。マイ湯のみも持ってるから」

「ハッハッハ、流石飲兵衛だね!俺も頂こうかな!」

「……氷は無いけんな」






――――――

閲覧ありがとうございます!


忘れないうちにフラグ建設。


回収は早めにやります!


星、ハート、コメントよろしくお願いします!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る