第1011話 本日の配信内容
「……という訳でワシらは今から中層に向かいコボルトを倒すことが目的じゃ。先遣隊の話じゃと500匹を超える群れだそうじゃ」
「……ふむ。500匹の群れ、か。そこそこの規模だな。インドでもそうそう話を聞かない規模だ」
「その通り。恐らくキングは確実におるのう……もしくはエンペラー、ジェネラル……とりあえず一筋縄ではいかんぞ。分かっとるか田島氏」
「あ。はーい」
「……声が軽いのう」
「……あーさんだからな。どうせコボルトは食べれないから終わってからの飯の事を考えてるんだろ」
そんな事ないですー。
今日は遅くなるだろうからコンビニ飯になるの確定だから、明日の朝飯について考えてたんですー。
とりあえず葛葉さんの話的にコボルトの群れは結構大規模な集落を作っている模様。
コボルト、多くても20匹ぐらいの群れらしいね。
俺、食べれないって聞いてから基本避けるように行動してたからほとんど倒してないからなー。
数までは気にしたこと無かったよ。
「それじゃ、サクッと行こうかのう。上層は一般の探索者も参加して殲滅作戦を行うそうじゃ。ワシらはダンジョンの奥、中層メインで進むぞい。田島殿『迷宮掌握』もよろしくのう!」
「あ、そっちもやるんですねー」
「湧き潰しは基本じゃぞ?新規ダンジョンは宝物も多く出るしのう。集められるものは集めていかんと利益にならんぞい」
「そーなんですねー」
「……本当に物欲がないんじゃなー」
いや、物欲も何も使えるものがないですし。
防具はサイズが合うの中々ないし。
武器は握りつぶし。
指輪とかはなんかムズムズ痒くなるからつけたくないし。
魔導書とかは学生時代にあらかた自学したし。
これ以上はなーって。
お金を稼ぐにしてもこの前オークションで大金が入りましたからねー。
美味しいご飯と家族と一緒に過ごせればいいのです。
あ、コミケで推しの先生の新刊は欲しいかな。
「まぁよい。それじゃ進むとしようぞ!」
「おっけーでーす。あ、スキル使用中はあまり戦えないので戦闘はよろしくです!……『迷宮掌握』!」
「……そもそも敵なんていないだろう。宝箱も殲滅ついでに持っていかれてそうだからな」
それもそうか。
とりあえず『迷宮掌握』で確認していこうかねー。
:本当、おっさんのスキル便利だよな
:シレンのマップ埋めみたいだ
:おっさん最強!おっさん最強!〈50000円〉
:無事に帰ってきてくれー
:世紀の発見期待〈10000円〉
:大仏様だそーぜ大仏様!
:←世界が壊れるからNG
:コボルトの弔い費〈500円〉
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