第929話 なんか強そうな俺(オーコ)

『全く!全然魔力が尽きないな!気に入ったぞ』

「それは俺を褒めてる?それともその身体?ってそれも俺か」

『両方だ!『新造化兵』!』


オーコが叫ぶと地面から甲冑を着た兵士達が湧いて出てきた。

……わぁ、全部オリハルコンだー。

スキル『造兵局』で作られたゴーレムって無駄に魔力を使う分すげー強いんだよねー。

使ってて思う、これ敵にしたくないなーって。

……敵なんだよなー今。


「テスラさーん、コイツらよろしくお願いしても?」

「はいよ、任された」

『……神を足で使うのか』

「まぁ、友人ですし?」

「正直さっきから攻撃当ててもダメっぽいからね。私は裏方に回ろうかなって」

『ふっ、そんなことを言ってこの冠の力を調べているのだろう?他の3人も離れて結界を張りながら見ているようだな。おおよそ俺に神のスキルをコピーさせないようにしているのだろう?』

「おや、そこまで分かっていたのか。ならコピーせずにお縄について欲しいな?」

『それとこれとは話が違うな。やれ、鉄の騎士団!』


ゴーレム達が一斉にテスラさんを襲う。

数体は何故かジャンプしたけど……あ、チャーリーさん達の方に向かってるのか。

分散攻撃って奴?

出現しているゴーレムは全部で8体、うち3体がチャーリーさん達の方に向かってるけど……


「……あっちは無視していいんですかね?」

「そうだね。たかだか3体に負けるほど神様はヤワじゃないよ。キミも分かっているだろう?」

『もちろん、だが俺はタジマアラタの記憶を少し『解析』したぞ?1人おもしろい神様がいるみたいじゃないか』

「「おもしろい神様??」」


そんな人いた?

四つの太陽のメンバーだよね?

……あ、何となく分かった。

けど何で?


「まさか、ケルーかい?まぁ彼女は短気というか一直線で殴ってくるけども、今の状況的にキミにメリットは無いだろう?」

『確かにな、だが神様は今のうちにまとめて倒しておくことに越したことはないだろう?何、少しギアをあげるのさ!』


そう言うとオーコの身体がドクンッとはねる。

メキメキと音を立てて身体が膨張し青く光り出す。

筋肉が膨れ上がり、血管が浮き出てきている。


『冠……『シサギタクシアスの骨の冠』の力は対象を『完全コピー』するだけでは無い……複合して使うことが出来る!このようにな!……グオオオオォォォォ!!!!』


皮膚が青色に染まり、髪の毛が緑色に変化していく。

……あ、これさっき見たやつー。

光が収まると先程見た霜の巨人がそこにいた。

だが先程とは大きさが異なる。

2メートルをちょっと超えるぐらい?

顔はダンディ……ちょいワルオヤジ的な顔ですね。

これがイケメンってや……


ボコっ!


「はいはい、心の中でボケない!そういうツッコミはおりんの立ち位置なんだから」

「……どつき漫才でも顔面に回し蹴りはしないと思いますよケルーさん」

「……どう見ても顔はアンタでしょうが。目玉取り換えてやろうか?」


やめてください、死んでしまいます。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る