第928話 vs俺(オーコ)

「セイセイセイ……」

『ちっ、見えるとはいえ無数のラッシュ……少しは考えて攻撃してこないのか?』

「うるせー!そこまで技術ないの!そもそも肉食べれればいいから先に叩いて柔らかくしてたの」


俺の高速パンチを避けながらオーコからちくちく言葉が。

……いや、俺だって必殺技ぐらい欲しいさ。

ネオンロードさんみたいに剣振ったらビーム出たりとか、バクハさんの絨毯爆撃とかさ?

けど……殴った方が早くない?


シンプルイズベスト


パンチが早いし無駄ないしサクッと終わるから。

必殺技の口上とか覚えるのが大変だもんね。


『ならこれはどうだ?『ストーンレイン』!』

「頭上?!しかもダイアモンドやん?!魔力持ってんなーオーコ。いやー集めてーなーおい!」

『……そんなこと言いながら一撃で粉砕するなよ『ウィンドカッター』』

「魔法で作った鉱物はそのまま消えるって俺学んでるから……『ウィンドカッター』」


ドンッ!


『ウィンドカッター』をお互いにぶつけて相殺。

……これも同威力ですなー。

流石俺のコピー、強そう(小並感)

けどコピーだからかな?

あるところだけは許せないというかなんというか……


「……後俺の死角から攻撃当てるのやめて貰えます?こういうのは正面からやる系では?」

『戦いに勝つためには正面から殴る以外の戦法をとるのは必然。そもそも致命傷になるはずの攻撃を平然と受けているお前が異常だ。普通の亜人なら既に5回は死んでるぞ?』

「……切断攻撃には慣れてるので」


包丁で指サクッなんて日常茶飯事なので……

最近はなくなったけどこと切断に関してはたまにモンスター解体の時とかになっちゃうんだよねー。

配信中とか見えないところでポーションかけて治してたりするし。

自然回復するんだけど配信には見せられない見た目だから……

まぁ、そんな感じでお互いに喋りながらボコボコと殴り合う。

オーコが戦闘慣れしているからかフェイントとか死角からの攻撃をやってくるので結構対処に困ることが多いけど何とか耐えている。

ちなみに四つの太陽のメンバーは裏方です。

テスラさんがオーコに向けてデバフをかけてくれているみたいだけどどうも俺の魔法耐性を引き継いでいるのかはたまた王冠の力なのか全く効いてなさそう。

……もしかしてだけど当分このままどちらかの魔力が尽きるまで殴り合う系?




……それは嫌だな!真面目に!

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