第901話 謎の男

「て、転移魔法?」

「……誰や?亜人?神様?仏様?にしても何でそこ?!四騎士の真ん中やんけ!」


おりんさんも声を上げる。

そりゃそうだ。

亜人だとしてもよりにもよって四騎士が集結している真ん中に転移してくるとか。

何なら横に黒騎士いますけど?!

思いっきり振りかぶってる!

あの人大丈夫か?!


ガキンッ!


「……フン、噂には聞いていたが……王国の守護騎士がリビングアーマーに乗っ取られてモンスター化か……哀れだな」


そう言って素手で剣を受け止める。

その手、いつの間には石になっている。

……あれ?いつ変化した?

さっきまで普通の手だったような?


「……まさか、アイツは!」

「知っているのか、エクス?!」

「……それ、言いたかっただけやろ」

「ボクも予想通りなら、とても面倒臭い相手ですねー。まさかここで会うとは」


あ、グリュンさんも知ってる系?

もしや有名人?

……まさかSSSランクの人?

俺、前資料渡されたけど顔と名前まだ一致してないんだけど……


「……まーた、変な方向に考えてないか?あれが人間だと思うか?」

「いや全然?ワンチャンSSSランクでぶっ飛んだ強さの人かなーと思ったりしただけ」

「タジマさんレベルがポンポン出てきたら世界終わりますってー」

「せやな」

「えぇー、おりんさんまでそう言うー?だってSSSランクですよー?マローさんしかり、グリュンさんしかり」

「「「あんなチート使っておいて何を言う」」」


……さーせん。


話を戻して、剣を止めた人はそのまま黒騎士と戦闘を開始。

剣を素手で弾きながら高速で移動する。

白騎士、青騎士も黒騎士に加勢しようとしているみたいだけどその速度に追いついてないみたいだ。

赤騎士がギリちょっかいをかけようとしているようだけど瞬間移動先を交わすように男の人が移動する。


「……瞬間移動した赤騎士を特にリアクション無しで避けるとか、配信映えとか気にしてないよね」

「……そりゃ芸人やないしな」

「……当たり前だバカ。というかお前もノーリアクションでやるだろ」

「確かにータジマさんの配信、基本強敵相手でもワンパンしてますしねー。あ、鳥系に弱いんでしたっけ?」


……くっ、否定できねぇ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る