第882話 その時衝撃が走った(世界に)
〈早朝 日本〉
「……ん?何じゃ、この感覚……地上にまたモンスターが出たかの?」
「うぃーっく。あー、この感じ……あーさんか?まーたバケモンじみた技を使いよったわい」
「はぁ……まーたあやつか!動画配信禁止とアメリカが言っておったし、他国のSSSランクもおるから何もしないと思っておったが……はぁ……現地担当者は立川とか言っておったかのう。後で給与に慰安費でも追加しとくかのう」
「熊本にも補助金出しとけよ。あっちも大変そうだしのう。ま、あーさんが味方なら世界は平和じゃ。気にしたら負けってやつじゃよ。グビッ……さて、今月元禄薬品に収めたポーションと薬の一覧は以上だ。ワシはさっさと新宿で飲みに行きたいんだが?」
「全く……もう朝じゃぞ?お主は酒の飲みすぎじゃ……もう少し話に付き合ってもらうぞ?最近日本も探索者が増えてポーションが足りんのじゃ。下級、出来れば中級ポーションが作れるように製薬会社に頑張ってもらわねばならぬ」
「はぁ、酔いがさめちまうぜ……ワシは引退の身なんじゃぞー?ポーションの作り方なぞティムから聞けばええんじゃ。しかも中級ポーションは材料が割に合わんぞ?」
「……日本人は年功序列が色濃いからのう。若い者の話はあんまり聞かんのじゃ……あんまり話を聞かんなら儂にチクってくれ。ま、とりあえず講習会開いて欲しいんじゃ!」
「はぁー……やれやれじゃ。酒は東北のもんをしとたま用意しとけ?じゃスケジュールを……」
~~~~~~
「ん?なんな、この感じ……前にもあったな?」
「んぁー?どーしたぁ、きよのりさん?……あー、これかー?まぁー、気にせんでええよぉー」
「……保部、それどころじゃねぇぞ。こりゃ獄南のガキがやってきた時にあらた君がキレた時以来か?あん時は町議会も巻き込んで大変だってじゃねぇか!こりゃガチでやばくねぇか?」
「グララララ、懐かしいなー。白岳さんちの娘さんがどこかの馬鹿に連れていかれた時のやつか?ありゃ凄かったな!グララララ!」
「うるさいぞぉ、轟ぃー。まぁ、きづいたけどさぁ。多分問題ないないかなぁって。ほらぁあらたくん、アメリカだしぃ。一応常識あるしぃ?」
「なーん、やっぱあらたか。まーた変なことしとるやろ。人様に迷惑かけんなってあれ程言っとったのに……」
「そりゃ、きよのりさんの子だし。ま、保部が言うならそうなもんか……ホントか?」
「グララララ、パチンコに行きまくっておっかさんに怒られてるきよのりさんには言われたくないんじゃないか?ま、なんかあってもあらたくんなら問題ないだろ」
「……それとこれとは関係なか!」
「グララララ、そういうことにしておきましょーや。よし!轟はチェーンソー、保部は草刈り機の準備だ。地域清掃始めんぞー、今日は水路の掃除と道にかかり始めた竹の撤去だ!スライムが出てきたらしいから念入りにやるぞー」
「「おー」」
「……あのバカ息子、親に迷惑をかけんな、全く」
~~~~~~
「ふぁぁあぁぁぁ……おはよぉー。昨日は徹夜しちゃった。あれ?どったのいおり?朝からそんな顔して。夜勤明け?」
「……なんだろう、田島さんがなんかやらかした気がする」
「お、福崎女史の鋭い感?まぁ、田島さんはいつもやらかしてるからいいんじゃない?あ、フェリダーくーん!今日も可愛いねーよしよし」
「にゃーん」
「……一応昨日本部からメールが来てたからそれ絡みかな。不安……」
「あー、アメリカ最恐ダンジョンに入るんだっけ?大丈夫っしょ、田島さんだし。素材がっぽり手に入れて買取カウンターに持ってくるっしょ」
「……来たら絶対さなに買取やらせる」
「ワタシ研究職。アナタ受付嬢、オッケー?」
「研究職ならモンスターの素材確認しなさい!そしてフェリダーくんをお持ち帰りしない!この子は白川ダンジョンの招き猫なんだからね?!」
「えー!いいじゃなーい毎日撫でてるじゃないー。私も猫ちゃん欲しいー」
「にゃにゃーん!!」
(今の感じ……まーた、御館様ですかにゃー。御館様、無自覚でとんでもないことやらかしますからにゃー……戻られたら1回脳内覗いて見ましょうかにゃ?なーんてにゃ!)
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