第878話 砂嵐
「マローさんマローさん。こちら田島ですー。聞こえますかー?」
『……う!こちら……ロー!くそっ!電……が悪いぜ!なん……たか?』
「……うん、こりゃやばいな」
「……砂嵐か。どんどん酷くなりそうだな」
エクスが目の前の砂丘を見る。
その目線の先には空を覆い隠すほどの砂埃が。
第2階層に入った後、先程と同じように500メートルほど間隔をあけてマローさん達について行ってます。
定期連絡用の通信機から察するにもうマローさん達は砂塵の影響が始まってるっぽい。
「砂嵐って、どのくらい続くんだ?」
「……分からん。そもそもダンジョンだしな。自然発生かモンスターの力なのかにもよるし、まぁ1日続くと思ってていいんじゃないか?」
「……多分進めないよな」
「……進めないだろうな。なんならシェルターも無いし最悪死ぬな」
……軽く死ぬって言うなよ。
マローさんとどーにかこーにか連絡をとって急いで合流。
マローさん達も砂嵐には度々遭遇していたらしい。
いつもなら1日ほどで収まるのでニーサさんの植物を使って耐久しているんだそう。
「ま、砂嵐の時はモンスターも動けない。一時の休憩ってやつだな」
「仕方ないよねー。風強すぎて目開けられないし、服ズタズタになっちゃうし」
「災害は無理。収まるまで待機」
「あ、それこそタジマさんの風魔法で相殺出来ないんですか?『ツイスター』以上の魔法も使えそうですけど」
「……コイツが使ったら俺達も巻き込まれる」
……うるさい。
まぁ、否定はしませんがね!
風魔法、加減難しいのよ……
後災害クラスのやつに魔法をぶつけて相殺するのはあまり宜しくないです。
後からさらに酷くなって帰ってくるからね。
さて、俺個人的にはサクッと終わらせて帰宅したい。
……よし、決めた!
「……マローさん、ちょっとお尋ねなんですが」
「ん?なんだ?俺に答えれるなら答えるが?」
「ショートカットはないって話でしたけど作るのはありですか?」
「……は?」
「いや、余りにも時間がかかるからショートカット作れるなら作ってしまおうかなって」
「「「いやいやいやいや!!!何言ってんだ(の)?!?!?!」」」
「……暑さにやられたか。エアコンの中に居すぎだぞ隠れメタボ」
「流石日本のSSSランク!発想が違いますねー」
……よーしエクス、お前は手伝え。
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