第874話 いざ砂漠へ!

「よーし、それじゃ出発だ!時間的にはあと少しで日が頂点に立つ!一気に40度を超えるからそれまでにはボスエリアまで行くぞ!ん?タジマ、なんか疲れてるか?」

「ま、まぁ?少し日も出てきましたし?」

「珍しい!けどここからさらに暑くなるから準備してくださいねー」

「うん、この先灼熱」


エクスとグリュンさんと話したあとマローさん達の所へ。

グリュンさんの話を聞いてもうお腹いっぱいです。

戦闘用ゴーレムの話からグリュンさんの恋人の話まで長ーく語られました。

……本当に5分だけだった?時間停止魔法とか使われてない?

地味にエクスもダメージ負ってるし。

あれは恋人がいないやつだから知らんけど。


さて、本題に戻りまして。

今は入口からダンジョンに入ったところです。

見渡す限り砂の海。

サボテン1本も生えてない。

遠くに砂埃が見えるのと魚のようなモンスターが跳ねてる。

マローさん曰く、この砂の海を越えた先、北東方向にこの階層のボスがいるそうな。


「ちなみにここじゃ方位磁石は使えない!ま、ダンジョンの常識だな!てなワケでニーサ!いつもの宜しく!」

「うん。『デスイーター・タンブルウィード』」


ニーサさんがそう言うと地面に魔法陣が。

そこから出てきたのはツタが絡まった玉。

タンブルウィードってあれか、西部劇とかで横の方でコロコロ転がってるやつか!

確かころがって種を落としていくんだっけ?


「『デスイーター』は肉食系植物。強い魔力に引かれて自分の意思で動き回る。この砂の海ならボスクラスしか反応しない」

「そう!こいつに着いていけばボス部屋まで一直線って訳だ!このモンスターを召喚できるのはアメリカだとニーサだけなんだぜ?」

「精霊魔法の応用とはいえテイマーじゃないのにポンポン植物系モンスターを出せるってチートよねー」


あー、精霊魔法のひとつなんですね。

何でもニーサさんの契約?している精霊は植物モンスターを手懐けるのが上手いそうで、下層モンスターでも仲間にしてしまう程だってさ。

ガチチートやん……植物モンスターって地味に強いの多いからダンジョンの中じゃ最強なんじゃない?


そんなことを思ってたらいきなりツタが俺の足に!?


「へ?!なになになに?!」

「……フラグ回収早かったな」

「ええっと……ニーサさん?どうやらそのデスイーターさんはタジマさんに興味津々、というより魔力に引かれてますねー。ボクもびっくり」

「っ?!そんな馬鹿な!タジマはここのボスよりも魔力があるの?!こんなこと初めて!」

「わーぉ!マジか!俺でも興味持たれることもなかったのに!さすがタジマだな!」

「すっごーい!サインもらっててよかった!」


か、感心してないで助けてー!!!


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