第871話 ヘリコプターでレッツゴー!
「……後発のメンバー、未定って聞いてたんですが、なんでマローさんがいるんですか?」
「そりゃおめぇ、道案内が必要だろ?」
「いや、一昨日ピンピンしてましたけど!まだ病院にいないとダメでは?!」
「ほらー。タジマさんからも言われてるじゃないのー」
「いいっていいって!ポーションはしっかり飲んできたから!」
ビシッとカッコをつけるマローさん。
呆れた声を出すのはチャドラさん。
色々買い出しをしてサオリンからデスバレーダンジョンについて教えてもらった翌日。
早朝からデスバレーダンジョンに移動です。
昨日サオリンと話した必殺技はほんとうにどうしようもなくなったときに使うことにしました。
……てか中学の時に使って以来封印してたし。
……あんなんバンバン使ってたら指名依頼止まらなくなるし。
ゆりですら目を丸くしてたからねー……
さて、ダンジョンへの移動はなんとヘリコプターでした!
地味に人生初体験ですよー。
いやー、阿蘇にもヘリコプター観光が出来るスポットがあるけど費用が高くて1度も乗ったこと無かったんだよねー。
思ったより安定してて楽しいね。
今機内にいるのはマローさん、チャドラさんを含むアメリカSSSランクチーム『ライトニング・フェニックス』のメンバーと俺、ギルド関係者の方々です。
チャドラさん、マローさんの仲間だったんすね。
てっきり初心者かと思ってました……
何でも『火炎流星群』の異名を持つ炎魔法の使い手だって。
投げナイフで目標を設定し超巨大な炎の玉をぶつけるのが必殺技なんだそう。
ワイバーン程度なら一撃でこんがり焼けるってさ。
……何それバケモン。
他のメンバーを紹介されたけどどの人も強い強い。
この機体に乗っているのはあと一人、ニーサさん。
フルネームはニーサ・ヴィトガジーさん。
『巨樹』の異名を持つ精霊魔法使いだそう。
精霊魔法使い、ナウロの方々以外だと初めてお会いしますね。
ニーサさんの精霊魔法はサヒーリ王女の精霊イミウル君とは違い、精霊と会話して一時的に力を貸してもらう系だそう。
なので強い魔法を使う際は事前の連絡が必要なんだって。
前回は急な戦闘だったからあまり力が使えずに撤退に専念していたらしい。
……精霊って事務的なんやね。
サビ残とかしてくれないんやろな……
まぁ、サビ残なんて滅んでしま……いかんいかん黒いオーラが出てしまった。
現地にあと2人いるそうなので出会ったら自己紹介をしてもらう予定。
何なら更に別ルートで増員が来るそう。
総勢何人で行くんですかね……
監視だけが目的ですよね?
討伐まではしませんよね?!
一応準備はしてますけどね!
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