第727話 飲み会の終わりのデザート
「ちぇー。残念残念。さて、デザート食べる人ー」
「「「「「はい!!!!!」」」」」
「……聞くまでもないか。おっけー準備するぞー」
「「「「「わーい!!!!!」」」」」
女性陣がはしゃぎ出す。
デザートはアイスクリーム。
パンケーキカウのミルクで作った自家製のバニラアイスです。
金属製のスプーンを入れると体温が伝わってすぅと溶けていく。
口に含むとほんのりとバニラの香りが広がりミルクの上質な甘みが口いっぱいに広がる。
さっきまで胃もたれしそうなくらい油物があったのにサッパリしますね!
……少し果実の風味もある?
レモン系の酸っぱさも感じますねー。
「あっまーい!これ好き!」
「……美味しい。ちょっとオレンジが入ってる?」
「レモンやない?ちょっと酸味があるし、飲みの〆には最高やねー」
「……ん!頭が!キーンってなった!」
「アラレちゃん!?雪女なのにアイスクリーム頭痛になるの?!」
マネさん、Vネーム出してますよ……
けど雪女もアイスクリーム頭痛になるんだね。
葛葉さんがアイスクリームをぺろぺろしながら教えてくれたけど瑠璃さんは先祖返りで妖狐の力の方が強いんだって。
後雪女は氷属性の魔法が使えるだけで後はそこまで人間と変わらないらしい。
「ペロペロ……真冬に真っ裸で放置されても風邪ひかないぐらいじゃよ?外皮が寒冷地に特化しとるだけじゃし」
「……十分人外ですがな。普通の人は真冬に裸になったら死にますよ」
「今年の冬は冷えるっていうから雪女が羨ましいな、うん」
「俺は身体がでかいから蓄えないと寒くて死にそうだよー。熊本に帰っても底冷えするし」
あ、それわかる。
九州って言ったって熊本は盆地だから冷えるんですよ。
雪は降らないけど、底冷えが酷い酷い。
逆に雪降ってもらったほうが暖かいまであるしね。
……通勤時間帯に降ると死ぬほど大変だけど。
「さて、これでコースは終わりだ!今日はお疲れさん!明日みんなフリーなんだっけか?」
「イェーイ!二次会カラオケ行く人ー!」
「……ほんと、テンション高いわね……もち参加するよ」
「ええ事やないのー。私も参加するわー」
讃岐さんの一言で風花さんがまたジョッキを掲げる。
入っているのはお冷です。
……飲みすぎ良くないよ?
「ワシは遠慮するぞ?明日もギルドの会議じゃし」
「俺も行かないかなー。しっかり食べて眠くなったよ、うん」
「俺は付き添うかなー。田島さんはどうします?」
「二次会ですかー?うーん……」
二次会、カラオケは興味が惹かれますねー。
たまに歌いたい時もあるしねー。
「ダメですよー田島さん!明日は出国前の雑談配信ですから!私も歌いたいですけど!」
「あ、そうでした!明日13時からですよね?」
「……マネちゃん、それであってる?」
「……自分でもスケジュール把握してくださいね?それで合ってますよ。スタジオは11時から押さえてあるので11時半に集合、打ち合わせと機材チェックになります」
そうそう、出国前の雑談配信の予定ですからね。
昼からとはいえしっかり寝とかないとねー。
寝坊は良くないですし!
……東京の路線、未だに覚えてないからね。
早めに行かねば!
そんな訳で今日は解散。
二次会に行くメンバーはそのまま讃岐さんと一緒に移動するらしい。
葛葉さんとARASHIさんは一緒に帰るって。
夜道に女性一人は危ないしね。
……最強の妖狐に手を出す人とかいない気もするけど。
とりあえず今日はおつかれさまでしたー。
追記
会計は俺が払いました。
クレカ止まるかと思った……
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