第588話 雲母丸について
『ン……アト30年ネカセテ……』
「バカ言うな、ほれ」
ゴンッ
『イッター!!!無防備ナボイラー室ヲ殴ルナンテ!……ッテ、アーサン?!』
寝ぼけたことを言うので機関車のボイラー室を殴って起こす。
ったく、コイツも困ったもんだよ……
最初に作った時から睡眠第一でまともに走らなかったもんなー。
「な、なんですか?!」
「人工知能?AI?」
「……ゴーレム?」
「お、今藤さん正解。さすが魔力の才能があるねー」
「キララー!おひさー!」
周りにいた人たちが口々に感想を言う。
ゆりの感想は独特だけど……まぁ学生時代に会ってるしな。
『カラクリ雲母丸』は元はミスリルゴーレム。
最初、荷物運搬用の四角い箱を作り、気に入らなくて四足歩行ゴーレムを作ってたんだけど、運ぶなら大量輸送出来る車両タイプが良くね?という話から始まり、スチームパンク最高!という意見から魔導蒸気機関車に変わりました。
作った後、蒸気機関車の運転方法が分からなくて色々いじりまくって自我を持つゴーレムが誕生したって訳。
……多分人間が作った世界初の人工知能を持つゴーレムなんだろうなー。
まぁ、メインで作ったのは亜神なんだけどね。
俺はアイディアだけです。
『ア!ユリー。ゴ無沙汰ー。コイツ何トカシテヨー。スーグ殴ルンダカラ』
「おう、久しぶりだな。作った人をこいつ呼ばわりかよ……てかその口調どうにかならんのか?」
『マダ魔力ガ馴染ンデナイカラ。メインエンジン始動シテナイシ。ハヨ魔力ハヨ』
「あー、それもそうか。今から魔力突っ込むわ……てかお前あの後他に動かす人いなかったんか?そこまで魔力使わないだろ?」
『ソモソモ、マスター、アーサンクラスノ魔術師ガイナイカラ。魔力吸収石二魔力吸ワレテシャッター開ケルヒトモイナカッタヨ』
……あれ?マジで?
ちゃんと魔力が少ないやつでも雲母丸を動かせるように設定いじってたはずなんだけどなー?
まぁ管理はあいつに任せてたし、設定ミスとかかな?
「あ!そういえば、先輩から聞いたことあった。魔力がガッツリ持っていかれる悪魔のハンドル!魔力に自信がある先輩達がハンドルを回そうとすると半回転もできずにぶっ倒れるって……魔力吸収速度がほかの加工されたやつよりも凄すぎて悪魔が作ったって……」
別府君がぽんと手を叩いて呟く。
……あ、そうだ。
変に触られたくないって魔力ががちであるやつしかハンドル回せないようにしたってデウス・エクス・マキナが言ってたわ。
あいつレベルの魔力ってそりゃ一般人にゃ無理だよなー。
――――――――――
閲覧ありがとうございます!
一般人が悪さしないようにしてあります。
多分開けられる人は極小数←
星、ハート、コメントよろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます