第418話 マルテジマクのステーキ(マンガ肉で)
「上手に焼けましたー。ってことで、マルテジマクのステーキでーす。一応ソースもあるけどピリ辛だからかけすぎ注意ね!」
チャーリーさんの言葉を受けてスタッフさん達が1人ずつ大きな皿を持ってくる。
……さすがチャーリー、しっかり作ってきたな。
そこに乗っているのは真ん中に骨が刺さっている肉の塊。
うん、これぞマンガ肉だね!
「ひゃーこりゃ凄い!これがドラゴンってやつかいな!初めて見たわー」
「これしっぽの肉?マンガみたいな肉やねー!てっきり頭の姿煮でも来るもんや思ってたで」
「まずはマンガ肉ってやつをご賞味くださいな。頭は兜割りしてそのまま塩と香辛料と一緒に煮込んでるわよー。マルテジマクはほとんど捨てるところがないから1頭捕まえられたら4人家族ならひと月は食べ物に困らないって言われてるぐらいなんだから。まだ煮込みが足りないから出来上がったら、スタッフさんにも渡すからもう少しお待ちくださいね」
チャーリーさんが指さす方向にはでっかい寸胴鍋が4つ。
何でも頭、4等分にしたって。
……ギリギリ頭の骨が見えてるなー。
角は流石に食べれないのでスタジオの奥に片付けてある。
ちりちゃんが持ち上げようとしてるけど重くて上がってないな。
危ないからお母さんのところにいようね。
ロク、スパイスかけて唐揚げ食べてるならちゃんと子どもたちの面倒見ろよ。
「煮込み!ワシ、味噌煮込み好きやねん!ひとつ味噌味にしてもろてええか?」
「ミソ?……あ、ジャパニーズ調味料!見た目がアレだけど美味しいんです?」
「ち、チャーリー。み、ミソは素晴らしい調味料なんだよ。ご、ご飯にも合うし、なんならパンにも合う。み、ミソダレでお肉を漬け込むとや、柔らかくて味わい深いよ」
「トロがここまで言うなら間違いないわね。奥の鍋、ミソ入れてみましょう。そこのスタッフ!ミソは何入れればいいの?」
ケルーさんが鍋に味噌を放り込んでいく。
ケルーさん、マルテジマクの解体と煮込みを一人でやってたんだって。
何でもこの料理だけは料理番のチャーリーさんにも触らせないそう。
チャーリーさんいわく、味見でパクパク食べてもバレないからじゃないかって。
……それでいいのかケツァルコアトル。
味噌を加えてひと煮立ちさせる必要があるので先にマンガ肉を食べましょう!
マツミさん、ハマちゃん、マサさんは特に大きいやつ。
片手で持ち上げるのも大変そうだ。
三人娘は片手で食べれるサイズ。
イオさんが羨ましそうにマツミさんの肉を見てたから後であの大きさのやつあげようかな。
「じゃ、味噌煮込みが出来るまでお肉を食べておきましょう!頂きます!」
「「「「「「「いただきまーす」」」」」」」
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