第417話 ヨラァリオンのステーキと唐揚げ

「こちらヨラァリオンのステーキ、味付けはガーリックソースで。次に唐揚げ、こちらはシンプルに塩のみでお召し上がりください」

「いやー、こりゃ凄い!これ蛇なん?!見た目は和牛のステーキやん」

「和牛は言い過ぎやろ!けど、見た目は完全に牛か豚の肉やなー。唐揚げもほんま鳥やん」

「ちょっと!あんた達うるさい!ここは私の番組なんだから!……ゴホンッ。ではステーキからいただきます」


マツミさんがステーキにナイフを入れる。

スっと力を入れる様子もなく入っていくナイフ。


「ッツ!……すっごい柔らかい!蛇の肉ってニワトリに近いんじゃなかったの?筋肉質じゃない!」

「こ、今回持ってきたヨラァリオンはは、繁殖期前のメスです。は、繁殖期は散らばって生活しているヨラァリオンがそ、空を飛んで集まるんです。そ、そのため身体が軽くなるようにし、脂肪と筋肉の割合がほ、程よく柔らかくなるんです」

「へぇー。ではいただきます……ホワァ!」


ひとくち食べたマツミさんが感嘆の声を上げる。

一噛み毎に目尻が下がっていく。


「マツミがお多福みたいになっとる……ハフゥ!」

「そんなうまいんか!じゃ俺も食べよー……ムクッ!」


マツミさんを見て恐る恐る食べるマイホームタウンの2人。

全く同じように目尻が下がっていく。

幸せそうな顔になってますねー。


「あらあら。思ってた以上にリアクションするわねー。ま、ウルテカだと保存食にすることもあるからこの時期はあまり取られてないんどけどね。ささっ三人娘ちゃんも食べちゃって」

「は、はい!……うま!」

「……ふぉおおおお!!!これ!美味しいよ!!!ステーキなのに柔らかい!けど脂もしつこくないし!鶏肉の味がする!」

「ですねぇー。蛇の肉初めて食べましたけどーこれは鶏肉ですねー。ホフホフ……唐揚げもサイコーですー」

「あ!ミク!食べるの早い!私も食べる!」

「ちょっと!マツミさんがまだ食べてないのに!」


ハハハ、元気なことはいいことです。

俺も唐揚げをひとつパクリ。

ちょっと冷めてるけど全然美味しい。

むしろ冷めてるからお肉を噛み締めることができるからお肉の味をしっかりと味わえる。

蛇肉って筋肉質って言ってたからパサパサかな、と思ってたけどジューシー!

脂がしっかりと感じられるし塩味がいい感じに味を締めている。

これ、フードコートとかで販売すると人気店になるだろうねー。


「はっ!意識がまた飛んでた!あ、シオンちゃん!唐揚げ食べてるの?!ずるい、私も食べるわよ!」

「はっ!確か肉食べたはず……美味すぎて気ぃ失ってたんか!これは初めての経験やで……」

「ふぇ!美味しー!!!これ最高やな!ステーキおかわり!」

「お前は唐揚げ食べてからせぇ!」


マツミさんもマイホームタウンさんも意識を取り戻して唐揚げを食べる。

こっちは意識が飛ぶことも無くパクパク食べてるようだ。

……これでダメだったら考えなきゃいかんかったな。


反省。



―――――――

閲覧ありがとうございます!


ちょっと話数を調整したので話が前後してます。


416話と417話だけです。


スレ、その日の最後に持ってきた方がいいかなってあとから思ってですねー


キリよくしたかったのでご容赦を


星、ハート、コメントよろしくお願いします!





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る