第419話 マンガ肉は最高

マンガ肉って齧ったあと肉を引きちぎるように食べるのが美味しいんだよねー。

てことで、マルテジマクの肉をマンガ肉にして食べております。

かぶりつくと肉汁が弾けるのはもちろんだけど肉が少し硬いから噛みきれない。

それを思いっきり引っ張って噛みきる!

そうするとチーズのように肉の脂身が伸びる。

硬いからよくかみ締めて食べる必要があるけど心地よい噛みごたえ。

飲み込むのも勿体なく感じるぐらいの旨味。

やっぱ肉はこうでなくちゃ!

俺は硬い肉が好きだと改めて実感できるよ。


「ほふ、ほふ……ほれ、ほいしいです!」

「こら、イオ。飲み込んでから喋りなさいよ」

「ですねー。けどこれ食べていると飲み込みたくなくなりますよー。いつまで噛んでても美味しいですー」

「へほー!ふぁからよくはんでふぁへてるの!」

「「テレビを気にしなさいよ!アイドルでしょ!」」


三人娘はいいリアクションをしてるねー。

この三人だけ写しておけば視聴率は貰ったもんでしょ。

で、ピンチヒッターで呼んだ2人と司会進行の方はと言うと……


「おぉ……おぉ……おお!」

「うまぁ……今まで食べてきて肉は何だったんや……皮か?革靴食べてたんか?!」

「……噛みごたえごっつええなー……これでグミ作ってくれへんかなー……次の仕事場もこれ噛んでいたい……」


……うん、顔が映せないやつだね。

目尻がもう頬まで下がってるよ。

なんならほっぺが落ちてないか心配になるレベルですよ。

マツミさんさっきからずっと頬に手当ててるし、大丈夫かな?


「……はっ!また意識が。マンガ肉初めて食べたわよ!これは本当に夢が詰まっているわ!あんた達レストラン出しなさいよー。毎日通うわよ」

「それは嬉しいわねー。けどお財布のことを考えた方がいいんじゃない?そもそも深淵のモンスターって中々持ってくるの難しいんだから、お値段も張るわよー」

「……そーいや、そーやった。スタッフ、これワシらノーギャラって言ってたけどそれでも予算足りとるんか?」

「せやな。こんだけの食材用意してもろてんねん。ワシも少し出してもええで?おいくらになるんや?」

「え、えっとー……ヨラァリオンが8メートルクラスで……こ、この前メキシコのギルドに、お、同じサイズを納品したらご、50億円でしたね」

「「ご、50億円?!」」

「マルテジマクは子どもサイズだから高くて30億円かな?角も小さかったしー、大人だったら10倍ぐらいするわねー」

「「さ、30億円?!」」

「あ、そうそう。あんたら2人がCM中にボリボリ食べてた魚、あれ岩波山女魚って言ってこの前10cmサイズで8000万だったらしいわよ。マサさんが食べてたのが30cmだからおいくらでしょうね」

「……うん、ノーギャラでよろしゅう」

「……流石に払ったら破産してまうなー。てか何つうもん持ってきてんねん!」


パコンッ


いってー!

ハマちゃんさんにはたかれました。

あ、確かはたかれると色々成功するって前ネットで見たなー。

ってそういことじゃないですね、はい。


「すみません!視聴率が稼げると思って!プロデューサーさんから全力でやって欲しいとの事で!」

「「「猪木!後で説教な!」」」


プロデューサーさん、すみません……

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